南房のシマアジが秋の好シーズンを迎えている。
取材した布良港の良和丸では航程15分、布良瀬の水深18m付近を狙って出船。
小型のシマアジがひっきりなしに竿を曲げ、1.5~2kg級の良型も登場してファンを喜ばせている。
取材日は良型シマアジには振られてしまったものの、500~600g級をトップ10尾。
メイチダイやイサキ、アカハタ、フエフキダイなど黒潮洗う南房ならではの顔ぶれがそろう一日だった。

南房のシマアジは秋の好期に突入
食味のよさは折り紙付きのシマアジ。
船釣り師羨望の的を釣らせてくれるのが南房エリアの船宿。
9月28日、釣友と2人で布良港の良和丸へ出かけた。
当日は台風の影響で悪天候が予想されたため集まったのは私を含めて5人。
しかし、予報がよいほうに外れ、海は比較的穏やかで風もソヨソヨと吹く好条件となった。

釣り場は布良瀬の水深18m前後
多彩なゲストがお出迎え
船着き場に着いて乗船者にあいさつをしていると、「あれっ。今回も取材なんですか?」と見覚えのある方に声をかけられた。
実は今年の5月にここで取材をした際に乗り合わせた白銀さんで、「リベンジにきました」とニッコリ。
ちなみに直近の釣況は1~2kgのシマアジがいい人で2~3尾だが、この釣りは多種多様な魚が釣れるのも魅力。
マダイやイシダイ、イサキにコショウダイ、アカヤガラにメイチダイなどが定番ゲストだが、以前はモロコまで釣れた場面にも遭遇し、秋ともなればカンパチ、ヒラマサ、ワラサなども顔を出すというまさに魚種の総合デパートだ。
シマアジはコマセ釣りだが、カンパチなどは釣れたムロアジの泳がせ釣りになる。
両方のタックルを持ち込んでもいいが、釣りをするときはどちらかを選んで1本の竿出しというのが良和丸ルール。
まずはシマアジ狙いから始めて残りの1時間ぐらいを青物狙いとするのがおすすめだ。
5時に出船し、15分で布良瀬のポイントに到着。
海底は比較的フラットながら砂場と岩礁が入り交じりカジメも生い茂っているので根掛かりのリスクは高い。
もっともこんな場所だからこそ様ざまな魚が存在しているのだろう。
「水深は17m。タナは底から7m。根掛かりに気を付けて」と志村良一船長から開始の合図。
オキアミコマセをコマセカゴに7分目ほど入れたら、カゴの上窓を半分、下窓を5mm開けて投入。
竿を下に向けて着底を確認したら、根掛かり防止のためにすかさず1~1.5m底を切り、仕掛けが潮になじんだら最初のコマセをまく。
シャクったら3秒ほどポーズを入れて、竿を下げながらリールのハンドルを2分の1~1回転。
これを繰り返しながら指示ダナの上限まで誘い上げて、アタリがなければ再着底させて2往復したら仕掛けを回収するのが基本。
もちろん活性によってポーズの秒数を変えたり、1往復でコマセを出し切ったりと状況に合わせて対応するのも釣果をのばすコツだ。
船長にアドバイスを伺うと、「どんな釣りでも同じですが、集中力を切らさずに誘いの手を休めないことです」と一言。
1投目から竿を曲げたのは右舷胴の間の丸山さんで、釣れ上がったのは40cmに迫る良型イサキだった。
このイサキが露払いになって次からはシマアジと思ったものの果敢にアタックしてきたのはムロアジ。
ムロアジラッシュに交じって時折小型のメイチダイやらフエフキダイが釣れていると、「うわあ」と左舷から釣友の塙君の悲鳴が聞こえた。
駆け付けると竿を立てた状態で魚に走られている。
ものすごい勢いで道糸が引き出されていたが、次の瞬間にプッとテンションが消えてしまう。
仕掛けを回収すると根ズレによるハリス切れ。
これはカンパチかヒラマサらしきの仕業とみた私の血が騒ぎ始め、塙君にムロアジをもらって泳がせ仕掛けを投入することに。

定番ゲストのメイチダイ

イサキは良型がそろった
知っ得! シマアジはバレる魚の代表格
ハリを飲み込んだり、上アゴにハリが掛かっていれば問題ないが、口周りの薄皮部分だと激しく暴れたときにハリ穴が広がったり口切れしてしまう。
対処法としてハリは軸の太いヒラマサ11号などを選び、アタリがきたら一呼吸置いてから合わせてしっかり飲み込ませる。
取り込みではテンションを緩めないことが重要だ。

ハリス切れや口切れに気を付けよう

