アピアランスケアとは、がんやその治療に伴う外見の変化による苦痛を軽減するケアのことです。では、どのような外見の変化に対し、どのようなケアがあるのでしょうか？ 今回はアピアランスケアの費用について、ド・ケルコフ麻衣子先生（南青山マイコ形成外科・皮フ科）に解説してもらいました。
監修医師：
ド・ケルコフ 麻衣子（南青山マイコ形成外科・皮フ科）
カナダ・トロント大学Human Biology学科卒業後（理学士）、長崎大学医学部卒業、医学博士課程修了。聖路加国際病院や医療法人社団ブレストサージャリークリニックやがん・感染症センター東京都立駒込病院などで経験を積み、2024年2月に南青山・骨董通りに「南青山マイコ形成外科・皮フ科」を開院、院長となる。形成外科専門医（日本形成外科学会認定）、創傷外科専門医（日本創傷外科学会認定）、がん治療認定医（日本がん治療認定医機構認定）。
編集部
アピアランスケアを受ける費用について知りたいです。
ド・ケルコフ先生
抗がん剤や分子標的薬、放射線療法後の皮膚障害や、がん手術後の傷跡のケアなどは、まず、かかりつけのがん治療病院へ相談されると、保険診療内で治療が可能なことが多いと思います。当院のようなクリニックでは基本的には自費診療となります。これは通常の保険診療とは異なり、がんという病気について把握しないと治療が提示できないため、診察時間がより長くかかるためです。アピアランスケアを行っているそれぞれの医療機関のホームページなどでよく確認してから相談されることをお勧めします。
編集部
ほかに、知っておいたほうが良いことはありますか？
ド・ケルコフ先生
治療中の方や治療後間もない方などは、治療の内容を正確に知るためにも、主治医の紹介状（診療症状提供書）を持参して相談に来られるといいでしょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
ド・ケルコフ先生
がん治療に伴う外見の変化は、多くの患者さんにとって精神的な負担となっています。これはがんの治療中だけでなく、通院が終了してからも同じです。病院での治療が終わったあとの拠り所として、また、通院治療中でも、主治医に相談しにくいことの相談場所として、アピアランスケアクリニックを活用していただけたらと思います。
※この記事はMedical DOCにて＜がん治療による外見の変化や悩みをケア･支援 「アピアランスケア」とは?【医師解説】＞と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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