「排尿時の痛み」は尿道炎・膀胱炎以外の可能性も?考えられる病気を医師が解説!

「排尿時の痛み」は尿道炎・膀胱炎以外の可能性も?考えられる病気を医師が解説!

「排尿時に痛みがある」症状についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「排尿時に痛みがある」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

排尿時に痛みを感じた場合、受診した方が良いでしょうか?

齋藤 雄佑(医師)

はい、受診することをお勧めします。排尿時の痛みは、体が発している病気のサインです。特に症状が2日以上続く場合や、痛みが強い場合、血尿や発熱など他の症状を伴う場合は、放置せずに泌尿器科や内科を受診してください。早期に適切な治療を開始することが、早い回復と重症化の予防につながります。

排尿時の痛みはしばらくしたら治りますか?

齋藤 雄佑(医師)

原因によります。軽い膀胱炎などで、体の免疫力によって自然に治癒することもありますが、多くの場合は原因に対する治療が必要です。特に細菌感染症や性感染症は、自然治癒することはほとんど期待できません。
自己判断で放置している間に、病気が進行してしまう可能性もあるため、「そのうち治るだろう」と安易に考えず、専門医に相談することが賢明です。

おしっこの終わりかけに痛みがあります。泌尿器科ではどんな治療ができますか?

齋藤 雄佑(医師)

排尿の終わりかけの痛みは、急性膀胱炎の典型的な症状です。泌尿器科を受診すると、まずは問診と尿検査を行います。尿検査で尿中の白血球や細菌の有無を確認し、膀胱炎と診断されれば、原因菌に有効な抗菌薬が処方されます。
通常は3〜7日間ほど薬を服用することで症状は改善します。再発を繰り返す場合や、治りが悪い場合には、超音波検査などで他の病気が隠れていないか調べることもあります。

女性で排尿のときにしみるような痛みがあるのは放置しても大丈夫でしょうか?

齋藤 雄佑(医師)

放置しない方が良いでしょう。しみるような痛みは、外陰部のかぶれやカンジダ症、あるいは性器ヘルペスなどのサインかもしれません。これらの病気は、適切な薬を使わなければ改善しなかったり、悪化したりすることがあります。婦人科を受診して、原因をはっきりさせ、正しい治療を受けるようにしましょう。

男性で排尿痛があるのは膀胱炎なのでしょうか?

齋藤 雄佑(医師)

男性が膀胱炎になることは女性に比べて稀です。そのため、男性で排尿痛がある場合は、膀胱炎よりも尿道炎や前立腺炎の可能性をまず考えます。
特に、性交渉の後に症状が現れた場合は性感染症による尿道炎が、頻尿や下腹部の不快感を伴う場合は前立腺炎が疑われます。いずれにしても専門的な診断と治療が必要ですので、泌尿器科を受診してください。

まとめ 排尿時に痛みがあるときは泌尿器科へ

排尿時に痛みを感じるという症状は、決して珍しいものではありませんが、その背後には膀胱炎、尿道炎、前立腺炎、尿路結石、さらには性感染症など、さまざまな病気が隠されていることがあります。
この記事で解説したように、症状の特徴や随伴する症状から、ある程度の原因を推測することはできます。しかし、最終的な診断と適切な治療は、医師による診察と検査なしには行えません。排尿時の痛みは、放置せずに、体からの重要な警告だと考えるようにしましょう。特に、高熱や激しい痛みを伴う場合は、ためらわずに医療機関を受診することが、ご自身やパートナーを守る上で非常に大切なことです。

配信元: Medical DOC

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