犬の頻尿・排尿異常に隠れている病気

生活環境や水分量の影響で一時的にトイレの回数が増えることもありますが、それが長く続いたり、排尿の様子に違和感がある場合は、病気が原因になっている可能性もあります。
特に、膀胱や腎臓、内分泌系の異常は「頻尿」「少量ずつしか出ない」「血尿」などの症状として現れやすいものです。ここでは、犬の頻尿や排尿異常の背後に潜む主な病気について詳しく見ていきましょう。
膀胱炎
細菌感染によって膀胱に炎症が起きる病気で、排尿時の痛みや血尿が特徴です。「トイレに行くのに少ししか出ない」「排尿時に鳴く」といったサインが見られたら、早めの受診が必要です。
尿石症(尿路結石)
尿の中にできた結晶や石が尿道を刺激し、排尿困難や血尿を引き起こします。おしっこが出にくい、ポタポタとしか出ない、回数だけ多いなどの症状がある場合は、緊急対応が必要なケースもあります。
糖尿病
血糖値が上がると、体が余分な糖を尿と一緒に排出しようとするため、多飲多尿の状態になります。「水をよく飲む+おしっこが多い」が同時に見られるときは、糖尿病の初期サインかもしれません。
腎臓病
シニア犬に多く見られる病気で、薄い色の尿を頻繁にするのが特徴です。腎臓の機能が低下すると尿を濃縮できず、結果としておしっこの量や回数が増えます。
おしっこの異変に気づくためのチェックリスト

犬のおしっこは“量より質”も大切です。次の項目を日常的に観察してみましょう。
おしっこの回数が増えた or 減った 尿の色(透明、黄色、赤っぽい) 尿のにおい(強い鉄っぽい) 排尿姿勢や表情に変化がある トイレを失敗するようになったこれらのサインが見られる場合は、動物病院で尿検査を受けると安心です。

