20~49歳の働く女性にアンケート調査
キャリアデザインセンター者が運営する、女性のための転職サイト「Woman type(ウーマンタイプ)」が、自民党の新総裁に就任した高市早苗氏の就任スピーチにおける「ワークライフバランスを捨てる」といった発言についての緊急アンケート調査を実施。その結果を発表しました。
調査は2025年10月8日~9日、20~49歳の働く女性を対象にウェブ上で実施。100人から回答を得たもの。高市氏は就任スピーチで、「ワークライフバランスを捨てる」のほか「働いて、働いて、働く」「自民党員には馬車馬のように働いていただく」と発言。この解釈をめぐり一部では懐疑的な見方も出ていました。
同調査によると、高市新総裁のメッセージに対して高市氏の発言をポジティブに受け止めた人は53%、ネガティブに受け止めた人は29%、どちらでもないと答えた人は18%。回答の理由をそれぞれ選択肢で選んでもらったところ(複数回答可)、ポジティブは「あくまで個人の決意表明に過ぎず、国民のために思いきり働く姿勢は素晴らしいから」「仕事への本気度が伝わってくるから」、ネガティブは「国のトップに立つ人が発言することで、ワークライフバランスを軽視する企業が増えそうだから」「国全体が、ワークライフバランスを軽視していたことに戻ってしまいそうだから」が上位に入りました。
より具体的な意見を紹介すると、ポジティブに受け止めた人からは「初の女性総裁としての発言はポジティブに捉えた。『ワークライフバランスを捨てる』という発言の後に『私自身働いて、働いて、働いて』と付け加えており、改革意欲を強く感じられた」(24歳、一般事務)、「『国のために私は働く』と言っているだけなのでいいことだと思うし、自分も頑張ろうと元気をもらった」(39歳、公務員)といった声が寄せられています。
一方、ネガティブに受け止めた人からは「一般の労働者への影響も少なからずあると思うので、そうなると困る人も多いのではと思った」(32歳、フリーランス)、「国のトップが発言すれば、中小企業の社長が同じように考えかねない」(45歳、一般事務)などのコメントが目立ちました。
Woman type編集長は調査結果について、「今回の発言は長時間労働を推進するものでは全くなく、『リーダーの熱意と覚悟』と好意的に捉える見方が過半数だった。高市さんが見せた強い決意は、多くの人の胸を熱くさせるものだった」とした上で、「とはいえ、これほど議論を呼ぶ『馬車馬』『ワークライフバランスを捨てる』という言葉の強さについては、言葉を使って仕事をするウェブメディアとしても、あらためてその使い方を考えさせられた」とコメントしています。
(LASISA編集部)

