鈴木のりたけ「大ピンチ展!プラス」会場写真 撮影:池田花梨
この「大ピンチ」を題材に鈴木のりたけが生み出したエンターテイメント、『鈴木のりたけ「大ピンチ展!プラス」』が、東京・立川のPLAY! MUSEUMにて開催中です。絵本の立体化ではなく、全く新しい「大ピンチ」の楽しみ方を提供する展覧会の見どころをご紹介します。
みんなで参加しよう!「大ピンチずかん」をリアルに体験
「ブロックの大ピンチ」と鈴木のりたけ 撮影:はろるど
『鈴木のりたけ「大ピンチ展!プラス」』のコンセプトは、ずばり「全員が参加する」こと。「せっかく展覧会にするなら、絵本ではできない新しいことをやりたい」と考える鈴木のりたけは、絵本でおなじみのピンチの状況を単に再現するだけではなく、ピンチを題材にした、新しい「ピンチ・エンターテイメント」の世界を生み出そうとします。
そこで鈴木は、空間、手触り、他者との場所の共有という、展覧会でしかできない価値を、来場者の参加度合いによって4つのピンチに分けることを考えつきました。
鈴木のりたけ「大ピンチ展!プラス」会場写真 撮影:はろるど
それが絵としてのピンチを楽しむ「みるピンチ」と、ピンチなシーンを遊ぶ「なるピンチ」、そしてピンチの状況を思い描く「かんがえるピンチ」、非日常を体感する「とびこむピンチ」です。会場にて待ち構えているたくさんのピンチに順番なく思うまま触れて、考えて、飛び込むという、一人ひとりが「大ピンチずかん」をリアルに体験できる空間が作られました。
4つのピンチを乗り越える。意外と難しい「あまもりの大ピンチ」とは?
「大ピンチ倒れそうなケーキ」 撮影:はろるど
まず「みるピンチ」では、こぼれた牛乳や倒れそうなケーキなどの大ピンチを思いっきり巨大化。こうした特大のピンチを近くでじっくり眺めると不安になりがちですが、むしろそれを楽しんでみようというのが鈴木のりたけの考えです。大ピンチが来ても当たり前、笑い飛ばしてしまうくらいの心持ちで特大ピンチを体感してみましょう。
「あまもりの大ピンチ」 撮影:はろるど
「なるピンチ」でおすすめなのが「あまもりの大ピンチ」です。ここではひとりが左から雨粒を模した木の球を入れ、もうひとりがレールから落ちてくる球をバケツを持って拾うという体験ができます。
一見、シンプルな仕掛けに思えますが、 複数の異なった大きさの球が入れられているため、落ちてくるタイミングはまちまち。二人で息を合わせながら、意外と手強い「あまもりの大ピンチ」を乗り越えてみてください。
