すぐに病院へ行くべき「心房細動の症状」
ここまでは心房細動の症状を紹介してきました。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
脈が乱れる症状の場合は、循環器内科へ
生活習慣病や甲状腺疾患、心疾患をお持ちの方、70才以上の高齢者では脈をご自身で測る習慣をつけましょう。医師や看護師が行うように、手首の内側で親指の根元あたりに反対の手指3本をあてると拍動が分かります。一日一回程度ここで拍動を確かめ、脈の乱れがないかを確認してみましょう。
また、自動血圧計でも不整脈を感知する機能がついているものもあります。自動血圧計で不整脈が感知された場合に、自分でも確かめてみましょう。脈の乱れがある場合には不整脈の可能性があり、心電図検査での精密検査が必要です。循環器内科へ受診することをおすすめします。
受診・予防の目安となる「心房細動の症状」のセルフチェック法
・脈の乱れがある場合
・動悸、胸部違和感の症状がある場合
・労作時の息切れ症状がある場合
・息苦しさの症状がある場合
・めまい、一時的な失神の症状がある場合
「心房細動の症状」についてよくある質問
ここまで心房細動の症状などを紹介しました。ここでは「心房細動の症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
心房細動になりやすい人の特徴を教えてください。
伊藤 陽子(医師)
生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、心疾患がある方では心房細動が起こりやすいので注意が必要です。これらの病気の治療を受け、心房細動が合併しないように気をつけましょう。高齢者、アルコールの多飲、喫煙も危険因子となり得ます。また、睡眠不足やカフェインの取りすぎ、ストレスの多い人も注意が必要です。
心房細動は自覚症状がない場合もありますか?
伊藤 陽子(医師)
心房細動は動悸や息苦しさ、めまいなどの症状が出ますが、自覚症状がないことも多いです。健康診断などで心電図をとった際に、初めて心房細動を指摘されることもあります。
心房細動を発症しやすい時間帯について教えてください。
伊藤 陽子(医師)
心房細動が特に発症しやすい時間帯はありません。しかし、就寝時に眠れずにいると動悸や胸部の違和感などの症状に、気が付きやすい可能性があります。心房細動は7日以内に治まる発作性心房細動と、7日を超えて持続している持続性心房細動、1年以上持続している長期持続性心房細動に分類されます。いずれの不整脈でも血栓症のリスクがあり、抗凝固療法が必要です。

