年齢を重ねるにつれて、腕が上がらなくなったり、痛みが続いたりすると「四十肩・五十肩かも……」と思う人も多いでしょう。しかし、じつは「腱板断裂」の可能性もあるのだそうです。今回は腕が上がらない原因として考えられる症状について「ゆうき整形外科クリニック」の田中先生に解説していただきました。

監修医師:
田中 佑樹(ゆうき整形外科クリニック)
関西医科大学卒業。その後、名古屋大学整形外科教室入局。愛知医療センター名古屋第一病院(旧・名古屋第一赤十字病院)整形外科や刈谷豊田総合病院などで整形外科医としての経験を積む。2024年7月より「ゆうき整形外科クリニック」代表医となる。日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定スポーツ医・認定リハビリ医。
編集部
加齢とともに腕の動かしにくさを感じます。
田中先生
たしかに、中高年の人を中心にそのような声はよく耳にします。運動学的に言えば「腕を上げる」というのは肩関節の運動にあたるので、「腕が上がらない」場合はなんらかの理由で肩関節の動きが制限されてしまっていると考えられます。これらの働きが上手くいかなくなると、腕が上がらなくなります。
編集部
四十肩・五十肩なのでしょうか?
田中先生
四十肩や五十肩という言葉は、正式な診断名ではありません。医学的には「肩関節周囲炎」や「肩関節拘縮」として知られる状態のことです。肩の関節周辺の軟部組織が劣化・炎症などを起こし、関節が可動しにくくなってしまう疾患です。
編集部
「肩の関節周辺の軟部組織」とは、どういった組織のことでしょうか?
田中先生
例えば、「腱板」と呼ばれる4つのインナーマッスルや関節包、滑液包などを指します。
※この記事はMedical DOCにて<“腕が上がらない”のは五十肩じゃなくて「腱板断裂」かも!? 原因・対処法を医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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