また、旬を味わう一方で、乾物や缶詰などの保存食を活用しながらメニューの幅を広げていくのもひとつの楽しみです。
季節感にこだわった食材のおかげで、食卓での家族間のコミュニケーションもぐんとアップしました。
晩ご飯を食べながら、よく息子とお弁当の話をします。たとえば、「秋鯖の竜田揚げカレー風味のお弁当」だったら?

「あれ、カレー粉かけてたでしょ! カレー風味がすごく合うと思った」
中学1年生の息子は、まだ唐辛子系の辛さが苦手。辛味や薬味を加えたいとき、ニンニクや生姜やネギ系だと匂いが気になるので、カレー粉でほんのりスパイシーくらいがベストだということを、このようなさり気ないコミュニケーションから発見もできました。
遠山家の竜田揚げは、自家製の「醤油麹」をよく使います。「塩麹」は温度管理などが案外デリケート。でも、醤油麹は醤油と麹を混ぜるだけなので、作るのが簡単なんです。
鯖なら、前日に醤油麹に漬けておくと、味も染みて確実に美味しい! 前日に仕込んでおくことで味が良くなる料理って、けっこう多かったりします。切り干し大根だとか、ひじきの煮物だとか、きんぴらゴボウだとか…あと、チキンのトマト煮も。おいしさを引き出すだけではなく、“朝のお弁当作りの時間を短縮する”という意味でも、前日と当日にわたっての作り分けはオススメです。そうすれば、朝は30分くらいかけるだけで素敵なお弁当が出来上がっちゃいますから。
では、旬の食材をメインにした「秋鯖の竜田揚げカレー風味のお弁当」のレシピと作り方を動画でどうぞ!(動画では、オレンジをよりいっそう引き立てるため、上記の写真にあった「切り干し大根」の代わりに、「遠山流ビネガーにんじん」を副菜に添えてみました)