『子どもの心のコーチング』(PHP研究所)著者で、NPO法人ハートフルコミュニケーション代表理事の菅原裕子さんが、よくみられる2つのタイプに対する接し方を挙げてくれた。
1. 多動タイプ
落ち着きなく、じっとしていられないタイプ。
<NG>じっとさせておく、自由を奪う、きつく叱ること。
「じっとしているのは、4歳くらいまではどの子も無理。それ以降は、『お母さんはいま、大切なお話をしているから、お茶が終わるまで待ってね』『時計の長い針があそこにいくまで静かにしていてね』など、時間を区切ってみましょう」
ストップウォッチやタイマーを利用するのもひとつの手。最初は2分、次は5分など、少しずつ時間をのばしていく。それができたら「よくできたね」と認めて喜び、「10分経ったらトイレに連れ出す」など、合間で気分を変えつつ、トレーニングするのがオススメだそう。

2. のんびりタイプ
光のなかに舞うホコリをじーっと見続けるなど、放っておくと、ボーッとしているタイプ。
<NG>「早くしなさい!」「何をしているの!?」と怒り、急かすこと。
「別のことをさせたいときは、優しく声をかけて行動を促したり、『あ、〇〇ちゃんが△△してるよ』など、ほかに気持ちをそらしたりしてあげましょう。もし小学校低学年で勉強が一向に進まない場合、ペースメイキングをしてあげましょう」
「〇という字を5回書いてみよう。何秒かかるかな』などと計ってみて、それを繰り返す。「早くできたね」「さっきは3秒できれいに書けたけど、今は1秒で乱れた字になっちゃった。次は2秒で丁寧に書いてみようか」などと具体的に伝えるのがポイントだ。
