子が暴力に走る原因と、対処法は?

子が暴力に走る原因と、対処法は?

小学校で子どもによる暴力行為が増えている。子どもを持つ親としては、我が子が被害者になることはもちろん、加害者の立場になってしまうのも辛いものだ。そうなる前に、子どもが暴力に走る原因と対処法を覚えておきたい。
子が暴力に走る原因と、対処法は?

●小1の暴力行為は10年前の5倍に

昨年度、全国の小学校で起こった児童による暴力行為は1万1468件。文部科学省が全国の小中学校を対象に行った「問題行動調査」で明らかになった。これは前年度比572件増で過去最多。なお、過去4年連続で増加している。一方で、中学校と高校での暴力行為は前年度よりも減少していて、「暴力の低年齢化」が進んでいる実態がみてとれる。実際、小学校1年生の加害児童数は10年前に比べて約5倍になっているという。

そのなかで最も多いのは「児童間の暴力」(7113件)で、全体の6割以上にも上る。友達同士のいざこざから、暴力に走ってしまうケースが大半を占めるようだ。

●キレやすい「中間反抗期」の子どもが増加

昨今は、感情のコントロールがうまくできない子どもが増えているともいわれる。確かに、こうした暴力行為の数字の推移をみてみると、いかに子どもが「キレやすく」なっているかが実感できる。そんななか、このところ注目されているのが「中間反抗期」と呼ばれるものだ。

子どもの反抗期はこれまで、2歳頃の第一次反抗期、思春期における第二次反抗期の2回に分けて訪れるといわれてきた。だが、近年ではその中間、小学校低学年頃に「中間反抗期」に陥る子どもが増えているという。幼児に比べて力が強く、中学生ほど理性も確立されていない中途半端な時期だけに、中間反抗期をこじらせることで、取り返しのつかない暴力沙汰を起こしてしまう可能性も。決して楽観視はできない。