1)“ダメ!”という否定語でとがめる
「“○○しなきゃダメでしょ!”などという否定語は、相手をとがめてるんです。こういう言葉を日々浴びせると、子どもは自分に自信が持てなくなります。それはやがて、 “お母さんは私(僕)のこと好きじゃないのかな?という、愛情不足感につながります。言葉は肯定語に言い換えましょう。例えば、“見直ししなきゃダメでしょ!”ではなく、“見直しすると5点増えるよ!”。あとは、シンプルに促す方法。“見直ししようね!”それでいいのです。ぜひ、心がけてみてください」(親野先生 以下同)

2)自業自得方式でわが子を追い込む
「例えば、お子さんの忘れ物が多いときに、どうしますか?“あなたが確認して行かないからでしょ!知らないわよ”と言い放ち、自分で困れば直るだろう、学ぶだろう…と、“自業自得方式”で子どもが変わると信じている親御さんは本当に多いです。しかし、子どもはそれで直ることは絶対にありません。わかっていてもできない…どうしようもない状況なのです。最初から忘れ物をしたい子なんていませんよね? つまり、自業自得方式は、子どもにとってみると、 “お母さんは助けてくれない…”“愛されてない”と思うだけです」
子どもがピンチなときはまず救ってやり、それから改善のための合理的な工夫をしてやることが大事だという。
「忘れ物で困っているときは、まず救ってやるのが人の道。必要な物なら届けてやってください。その後で、忘れ物を減らす合理的な工夫を一緒に模索しましょう。困っている人を放って、“懲りればわかる”というのは、人の道に外れています。“これも自分のためなんだ”と思える大人と違って、子どもはまだ精神的に未熟です。ピンチを救ってもらえない寂しさや辛さだけを受け取り、やがて取り返しのない不信感につながるのです」
