年代別!想定しておくべき人生の出費

年代別!想定しておくべき人生の出費

●親の介護が視野に入ってくる60代

「この年代になると親も高齢で病気をしたり、介護を必要としたりする頃です。親が保険に加入し、しっかり貯金できていればいいですが、家族として経済的にも助けてあげなくてはいけない場面も少なくないはず。病気の治療の場合、高額療養費制度で、自己負担額を超えると戻ってくるものもありますが、一部の高度医療などは自由診療のため、健康保険でカバーできないことも多いです。普段から病気になったときの備えについて、親と会話しておくことが望ましいでしょう」

●自分の病気や終の棲家が心配になる高齢期

「70代から80代になると自分も何かしらの病気を経験し、療養をしているという人が増えてきます。いまや国民病ともいわれるようなガンなどの大きな病気になってしまったとき、個人で掛けている保険があれば問題ないかもしれませんが、長期的な治療や先端医療などで数百万のお金が必要になるケースもあります。また、国民年金や厚生年金もいまより4割近くカットされることも現実味を帯びてきています。持ち家でローンを返済し終えていれば心配はいらないかもしれませんが、賃貸であれば住まいをどうするかも考えなくてはいけません。質の高い高齢者施設に入居しようとすれば、頭金で数百万円以上掛かることもさらにありますので、終の棲家をどうするか早いうちから考えておいた方がいいでしょう」

備えあれば憂いなしといいますが、これからの人生でどのような出費が必要になってくるか、頭の片隅に入れておきながら家計を組み立てることが大切なのかもしれません。

(構成・文 末吉陽子/やじろべえ)

お話をお聞きした人

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丸山晴美

節約アドバイザー

ファイナンシャルランナー、消費生活アドバイザーなどの資格を持ち、身の回りの節約術や、ライフプランに添ったお金の管理運用など幅広くアドバイスしている。近著「まるっとわかる!お金の基本」(宝島社)