●ベースとなるルールは決めていますか?
「留守番中にここまでは許す、ここまではダメ! というベースになるルールはしっかり決めておきましょう! 例えば、普段は台所に立たないお子さんが、留守中にお母さんの見よう見まねで包丁やコンロの火を使ってケガや火傷をしてしまったケースも多数報告されています。普段はやらないから大丈夫…ではなく、きちんと刃物と火は使っちゃいけないルールを決めておきましょう。例えば、電子レンジならいいといっても、レンジにかけちゃいけない物や、長時間かけたら火がでることなど、しっかり使い方を学ばせてから使わせるようにしましょう。身近で、蒸し器やかき氷をつくる器械を使ってやけどやケガをした子たちは、小学校の中学年でした。ふだんやらないことを、親の留守中に試してみたくなる時期ですね。火災にも要注意です」
●絶対にこうしなければならない! マニュアル化の恐ろしい盲点
「約束やルールをある程度きめなければならない一方で、“絶対にこうしなければならない!”というマニュアル化は、実は危険な面があります。以前、何か起きたら、必ずすぐお母さんに電話して相談するようにと言われていた子が、火事が起きたときに逃げずにお母さんに電話をしている間に火にまかれてしまったという痛ましい事件がありました。子どもは純粋なので、言われた通りにしなきゃと一途に思ってしまうものなんです。将来的には、臨機応変に対応できることを目標にしましょう」
“まだまだ数えきれないほどの盲点がある”と、横矢さんは話します。まずは親御さんができる限り危険回避対策のレベルを上げておくこと。そのうえで、日ごろからしっかりお子さんと起こりうることへの対応策について話し合っておきましょう。お子さんの年齢や性格を考えて、どの程度の話をするか、決めていくのがいいそうです。
(構成・文/横田裕美子)
