子どもが統合失調症かも…親はどうすべき?

子どもが統合失調症かも…親はどうすべき?

●専門家に間に入ってもらい、長く付き合う覚悟を

精神科の受診を勧めながら、保健所の保健師やケースワーカー、地域にある精神保健福祉センターに相談するのも得策だ。

「家族間だけでなんとかしようとするのではなく、その道の専門家に第三者として入ってもらうことで、治療がスムーズに進み、親御さんの接し方をアドバイスしてもらえることも多いです。ぜひ活用してください」

統合失調症は、快方に向かっても、再発の可能性がゼロにはならないため、治療においては「完治」ではなく、症状が落ち着き、病の兆候が見られなくなる「寛解(かんかい)」を目指す病気だ。

「糖尿病などと同じで、家族が『長く付き合っていくもの』という姿勢でいることが非常に重要です。『いつか治るもの』と過剰に期待し、治療が思ったようにいかなかったときに親御さんが悲観し『自分が悪かったから』などと自分を責めてしまうことも」

治療には、家族の理解と協力が必要不可欠な統合失調症。正しい知識を持ち、適切な対応を目指したい。
(ノオト+北東由宇)

お話をお聞きした人

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小幡恭弘

公益社団法人 全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)

社会福祉士。日本福祉大学社会福祉学部卒業。精神障害者共同作業所、精密機器製造業、社会福祉法人施設長、部長など経て、平成28年より事務局長を務める。