●専門家に間に入ってもらい、長く付き合う覚悟を
精神科の受診を勧めながら、保健所の保健師やケースワーカー、地域にある精神保健福祉センターに相談するのも得策だ。
「家族間だけでなんとかしようとするのではなく、その道の専門家に第三者として入ってもらうことで、治療がスムーズに進み、親御さんの接し方をアドバイスしてもらえることも多いです。ぜひ活用してください」
統合失調症は、快方に向かっても、再発の可能性がゼロにはならないため、治療においては「完治」ではなく、症状が落ち着き、病の兆候が見られなくなる「寛解(かんかい)」を目指す病気だ。
「糖尿病などと同じで、家族が『長く付き合っていくもの』という姿勢でいることが非常に重要です。『いつか治るもの』と過剰に期待し、治療が思ったようにいかなかったときに親御さんが悲観し『自分が悪かったから』などと自分を責めてしまうことも」
治療には、家族の理解と協力が必要不可欠な統合失調症。正しい知識を持ち、適切な対応を目指したい。
(ノオト+北東由宇)
