スモールステップで、「片付けが苦手」な子が片付け名人に!

スモールステップで、「片付けが苦手」な子が片付け名人に!

●整理整頓の基本中の基本は“捨てる”こと

「整理整頓の“整理”には、“いらない物を取り除く”という意味が含まれています。物が多ければそれだけ片付けるのが大変になります。片付けが苦手な子ならなおさらです。だからこそ、子どもに物を捨てることの大切さと、捨てる技術を教えていくことが大事です。1つ買ったら1つ捨てる、〇年使わない物は捨てる、日曜日は捨てる日と決めるなど、工夫をしてみましょう」

●片付けに大事なことを書いて、目に付くところに貼る

「“片付け名人の5カ条”といったものを作って、目に付くところに貼るのも効果的です。あまり一度にたくさん挙げても無理なので、最初はその子に必要なことだけにします。そして、できるようになった項目には花丸を付けて褒めてやり、さらにひとつ増やしていきましょう」

例《片付け名人の5カ条》
・午後5時55分から5分間片付けタイム
・同じ物は一カ所に集める
・収納場所を決める
・使ったら必ず元の場所に戻す
・要らない物は捨てる

「どうか、最初から大人の理想や完璧さを求め、それができないからと叱らないようにしてください。その子の段階に合わせ、できることは見守り、できないことはサポートしてやりましょう」

“叱られたからやる”という、その場しのぎのしつけは結局、定着しないどころか、子どものやる気をかえって失わせるだけ。段階を踏んだ地道な努力こそが、真の定着につながるのですね。
(構成・文/横田裕美子)

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親野智可等(おやの・ちから)

教育評論家

長年の教師経験をもとに著書やメルマガで勉強法や子育て法を提案。全国各地の小・中学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会で大人気。講演依頼とメルマガ登録は「親力」で検索してウェブサイトから。