「ダウン症児の子育ては普通に楽しい」金子エミさんにインタビュー

「ダウン症児の子育ては普通に楽しい」金子エミさんにインタビュー

●子どもの心のシグナルは、すべて顔に出る!

金子さんからにじみ出るのは、子育てを欲張らない“潔さ”だ。

「私は子どもに理想を描いてないんですよ。“こうなってほしい”ということよりも、“この子には何が向いてるのかな?”“この子は今、何がやりたいのかな?”というところにしか気がいかない。ちょっと偉そうですけど、自分の子どもに限らず、“その子の心”を見ている感じかな。カイトが水泳と出会った時もそうでしたが、子どもの心に寄り添うことが、子どもの能力を伸ばす一番の近道のような気がします。本人のやる気を見つけるのがベスト! 子どもの心を守ることこそが、愛情だと思います」

金子さんいわく、「心のシグナルはすべて顔に出る」とのこと。何にも代えがたい子どもたちの“いい顔”を引き出し、大切にしてあげること…。母親としてそこさえ見失わなければ、金子さんのように、毎日明るい子育てができるようになるのかもしれない。

(写真/石野明子 取材・文/蓮池由美子)

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金子エミ

パーツモデル・美容家

雑誌や書籍を通して、自身の美容法を発信。’97年に、長男・カイトくんを出産、ダウン症と判明する。’16年、「ダウン症世界水泳選手権大会」の日本代表選手にカイト君が選ばれる。