【お正月】「いつまで行けばいい?」「服装は?」 今さら聞けない“初詣”のキホン

【お正月】「いつまで行けばいい?」「服装は?」 今さら聞けない“初詣”のキホン

新年最初の行事といっても過言ではない「初詣」。日本の伝統的な行事であることは知っているけど、詳しくは知らないという人も多いのでは? そこで、國學院大學の新谷尚紀教授に、初詣のキホンを教えてもらいました。

初詣は氏神様への挨拶

毎年とりあえず行ってはいるけど、普段のお参りとは何が違うのかわからない…。そもそも初詣の目的って?

【お正月】「いつまで行けばいい?」「服装は?」 今さら聞けない“初詣”のキホン

「初詣には、新年を迎えたので、氏神様に挨拶に行くという意味があります。また、その年の運気をいただくというのも目的のひとつです。人は『運がついていないと何をやってもダメ』と考える傾向があるので、幸運・幸福をいただくために神様に挨拶に行きます」(新谷教授、以下同)

たとえば「試合前にカツ(勝つ)を食べる」「靴紐は左から結ぶ」など、自分の中でルールを決めている人もいると思いますが、初詣もそうした“ゲン担ぎ”のひとつだそうです。

初詣はいつまでに行くべき?

新谷教授いわく、「初詣は、幕末から明治時代にかけて、都心部を中心に盛んになった」といいます。高度経済成長期にテレビが普及し、除夜の鐘やまだ暗いうちから初詣の客が参列する様子が全国で放送され、全国に広まっていったのだとか。

年が明けたらすぐに初詣というのは、ずいぶん前から同じなんですね。大みそかに家族や友人たちと集まって年越しした後、そのまま近くの神社にお参りに行く。なんとなく定番のようになっているけど、もしもそのタイミングを逃してしまったら、いつまでに行けば良い?

「初詣には特に決まりはありませんが、三が日のいずれか、もしくは7日までの間に行く人が多いのではないでしょうか」

いつからいつまでが初詣という決まりはなく、その年の最初のお参りが初詣。基本的にはいつでも良いとのことですが、初詣に行くのが早ければ早いほど幸福・幸運がもらえる時期も早まるので、なるべく三が日中に済ませておくのが良さそうです。

お話を聞いた人

新谷尚紀

國學院大學教授

1948年広島県生まれ。71年早稲田大学文学部史学科卒業、81年同・大学院文学研究科史学(日本史)専攻博士課程後期単位取得退学。國學院大學文学部・日本文学科教授。専門は、日本民俗学。『家族で楽しむ 子どものお祝いごとと季節の行事(日本文芸社)』、『日本のしきたりがまるごとわかる本(晋遊舎)』 、『氏神さまと鎮守さま 神社の民俗史 (講談社)』など著書多数。