iDeCoのメリットを享受できないのはどんな人?
働き方やライフプランなど立場によっては、加入はあまりおすすめできないケースもあります。
<専業主婦(夫)>
所得控除のメリットを受けることができない専業主婦(夫)の場合、iDeCoの良い点は、運用益が非課税になることと、強制的に老後資金を貯められることだけです。2018年1月から始まっている「つみたてNISA」を使えば、iDeCoでかかる口座管理手数料など一切かからずに、同じような投資信託で非課税運用することが可能。ただし「つみたてNISA」で非課税になるのは20年間。現在30歳の人なら、50歳までしか非課税にならず、最大70歳まで非課税で積立できるiDeCoと比較すると、若干メリットが小さいと感じるかもしれません。
また中途引き出しもOKなので、強制力もありません。とはいえ、iDeCoでは毎月少なくても167円の手数料がかかるので、所得控除を受けられない専業主婦(夫)は、まずは「つみたてNISA」を活用した方が良いと言えるでしょう。「つみたてNISA」の上限である年40万円を超える運用をしたい場合には、iDeCoがおすすめです。
<今後退職を考えている人>
今は会社員だけど、今後結婚などで退職を考えている人も要注意。退職しても掛金を引き出すことはできないため、そのまま掛金拠出を続けていくか、拠出はせずに貯まった資産の運用を続けていくか選択することになります。拠出せずに持っているだけでも、手数料(運用する場合よりも低いことが多い)はかかるので、せっかくの資産が少しずつ減ることに。退職後、拠出しなくなりそうなら、やめておいた方がよいと考えます。
<赤字家計の人>
今現在、家計が赤字で貯蓄ができていない人も、あまりおすすめできません。まずは家計を見直し、安定させてからスタートするようにしましょう。
老後資産を強制的に作れるため、こうした貯められない人におすすめとも言えるのですが、毎月無理矢理拠出することで、必要なお金を用立てられなくなり、借金などに手を出したら本末転倒です。同様に、高い金利の借金を抱えている人も、iDeCoに入る前に、その拠出予定の金額を返済に充て、金利分をなくすべきと考えられます。
<住宅ローン控除を受けている人>
マイホーム購入直後など住宅ローン控除を受けている人は、iDeCoに入り所得控除を受け課税所得が減ってしまうことで、本来受けられるはずだった住宅ローン控除をフルに活用できなくなるケースがあります。
特に借入金額が大きく、ローン控除できる金額が大きい人は要注意。iDeCo加入がローン控除に影響を与えないかどうか、きちんとシミュレーションしてから加入するかどうか、またその掛金を検討するようにしましょう。
メリットも多いiDeCoですが、人によっては入らない方がいいこともあります。まずは、iDeCoが自分に適しているのか、じっくり考えることから始めてみてはいかがでしょうか。
(文:鈴木さや子 編集:ディライトフル)
