市販の点鼻薬はおもに3種類!
「点鼻薬にはたくさんの種類があるのですが、市販の点鼻薬に含まれる成分は、大きくは3つあります」。そう話すのは、横須賀市にあるコトブキ調剤薬局横須賀店で薬剤師として活躍する、竹中孝行さん。
その3つというのは、「ステロイド成分」「抗ヒスタミン成分」「血管収縮成分」。これらについて、それぞれ詳しくお話をうかがいました。

1●ステロイド成分
まずひとつ目は、「ステロイド」。いったいどんな特徴があるのでしょう?
「『ステロイド』は簡単に言うと、炎症を抑える作用をもつ成分。病院で処方される点鼻薬も、この『ステロイド』が含まれていることが多いです。ステロイドは、私たちの体内にある副腎皮質という器官でつくられるホルモンの一種で、副腎皮質ホルモンのことで、このホルモンは、体内で非常に重要な役割を果たしており、抗炎症作用、免疫抑制作用、骨代謝、糖やタンパク質の代謝など体に対して様々なはたらきを持っています」
竹中さんいわく、この副腎皮質ホルモンを、病気の治療に応用するために、人工的に開発したものが「ステロイド薬」なのだとか。
「花粉症の症状が強いときには、当然病院に行ったほうがいいのですが、まず市販薬でどうにかしたいという場合は、もっとも効果が期待できる『ステロイド成分』が含まれる点鼻薬を選ぶといいでしょう」
