2●抗ヒスタミン成分
続いて、「抗ヒスタミン成分」についてうかがいました。
「比較的軽度な症状の場合は、アレルギー成分を抑えるはたらきがある『抗ヒスタミン成分』入りの点鼻薬がおすすめです。また、点鼻薬からは少しそれてしまいますが、対花粉症用の薬は点鼻薬以外に飲み薬もあり、その多くはこの『抗ヒスタミン成分』が含まれています。症状が鼻だけでなく、目やのどなど幅広く出ている人は、『抗ヒスタミン成分』入りの飲み薬のほうがいいかもしれません」
ただし、「抗ヒスタミン成分」が含まれる薬を服用すると、副作用として眠気を誘発することもあるといいます。そのため、運転前などは、服用を避けたほうがよさそうです。
3●血管収縮成分
最後は、「血管収縮成分」入りの点鼻薬。しかしこちらは、先に紹介した「ステロイド」「抗ヒスタミン成分」とは少し立ち位置が違うよう。
「『血管収縮成分』が含まれる点鼻薬は、鼻づまりの改善に適しています。花粉症というよりは、『鼻づまり』という症状に効果が期待できる成分になります。また、あくまでもそのときの症状を和らげるだけで根本を改善するわけではありませんし、長期で使ってしまうとむしろ症状が悪化してしまう可能性もあるので、使用には注意が必要です」
ひと口に「点鼻薬」と言っても、こんなに違いがあるんですね…!
このようにそれぞれ特徴が異なることがわかりましたが、「あまりにも症状がひどいときや迷ったときはすぐに病院へ行くこと」と竹中さんは念を押します。
たとえば、「鼻水」。竹中さんが言うには、「花粉症の場合はどちらかというと水っぽい鼻水ですが、膿を含んだような黄色っぽい鼻水の場合は、感染症の疑いもある」とのこと。
点鼻薬は、ドラッグストアで手軽に買える、花粉症の救世主。その種類や特徴をしっかり覚えて、少しでもストレス軽減できたらいいですね。
(文・明日陽樹/考務店)
