子どもが熱性けいれんを起こした! どう対処したらいい?

子どもが熱性けいれんを起こした! どう対処したらいい?

複雑型である場合に見られる症状は

てんかん、もしくは髄膜炎や脳炎による発作である場合、どのような症状が見られるのだろうか?

「体を硬直させてつっぱったり、ガクガクと震わせるけいれんが、全身ではなく左右非対称で起こるときや部分的であるとき、熱が高くない状態で発作を起こした場合は良性の熱性けいれんでない可能性もあります。そういった症状は医師に相談して必要に応じて検査を受けましょう」

もし熱性けいれんだけでなく、てんかんなどの神経系疾患になった場合、専門の医療機関で診察を受けたいと思う方も多いだろう。東京都立神経病院は、日本で唯一の神経系専門の病院だが、外来はないそうだ。子どもを受診させるにはどうしたらいいのだろうか。

「東京都立神経病院は外来やERがありません。都立小児総合医療センターの神経内科の先生方と一緒に我々神経病院のドクターも診療しています。熱性けいれんに限らず、発達の遅れやてんかんなどのけいれん性疾患などでご心配な場合には、まず都立小児総合医療センターの専門外来を訪ねてください」

「紹介状をお持ちになっての受診をお願いしていますので、かかりつけの先生に書いていただきましょう。大学病院や大きな総合病院もそうですが、紹介状なしで直接外来に来られると、特別な初診料がかかってしまいます」とのこと。熱性けいれんであっても経過が思わしくなく心配な場合には、専門の医療機関で診察や検査を受けておくと安心だ。
(取材・文:石水典子 編集:ノオト)

お話をお聞きした人

福田光成

東京都立神経病院 神経小児科部長

東京都が運営する、国内唯一の脳神経・筋疾患専門病院。神経疾患の広い分野にわたり専門チームが治療にあたる。神経小児科では、院内の脳神経内科、脳神経外科、神経耳科、神経眼科、神経精神科、麻酔科、リハビリテーション科、神経放射線科、検査科など他神経専門科と連携し、子供の神経難病に対する高度専門医療を行う。また隣接する都立小児総合医療センターの各小児専門科の医師と協同し、神経疾患の患者さんの合併症治療に関しても質の高い医療を行っている。