コミュニケーションを深め、ルールを守る姿勢が育つ
デジタルゲーム機器やスマホのゲームアプリを使いこなす子どもも多い現代。家族の遊びにアナログなボードゲームを取り入れるメリットは?
「大勢で盛り上がることができるボードゲームは、家族間のコミュニケーションを深めてくれる絶好のアイテムです。目の前の相手の表情を読んだり会話しながら進めていくので、自分の考えをまとめて伝える練習にもなるでしょう。またボードゲームを楽しむには、『ルールを守る』『順番を待つ』『途中で投げ出さない』といった決まりごとを受け入れる姿勢も必要になってきます。小さなお子さんでも、遊んでいるうちに自然と身についていきますよ」
ルールに則って進めていくため、物事を順序立てて考える思考訓練にもなるそう。ボードゲームは遊びながらたくさんのことが学べるアイテムなんですね。でも、小さな子どもにゲームのルールを理解してもらうのは難しいのでは?
「教え方のコツは、始める前にゲームに設定されたストーリーを楽しく話してあげること。たとえば、すごろくの『雲の上のユニコーン』は、『雲の上に住んでいるユニコーン達がキラキラ光る星を食べ集めに行くんだよ』という簡単な筋書きを話してあげるだけでも、ぐんと興味を持ってくれます。まずはストーリーで引き付けてしまえば、ルールにもしっかり耳を傾けてくれると思いますよ」
では、さっそく小学生以下の子どもにおすすめのボードゲームを教えてもらいましょう。
■声をひそめて

プレイ人数2〜4人 プレイ時間15分
いくつもの穴があいたチーズのお城を組み立てます。2つのサイコロを同時に降って、出た色の2箇所の穴にスティックを通していきます。その時、お城の上に付けた鈴が鳴ってしまうとスティックを通すことはできません。誰が一番早く自分のスティックを使い切ることができるか競います。
鈴木さん「お子さんのゲームデビューにぴったりなのが『声をひそめて』。難しいルールはなく、サイコロで出た色の穴にスティックを通すだけのシンプルなゲームです。鈴が少しでも鳴ったらアウトなので、みんなでぐっと息をひそめるハラハラ感が味わえます。大人には簡単すぎる場合は、使える指を薬指と親指だけにするなど制限をつけると手加減しやすいです。後になるほどスティックが増えて難しくなっていきますよ」
