初心者が凝るなら、燻製前の段階まで
岡野さんによると、初心者におすすめなのは、とにかく手軽なチーズやポテトチップなどそのまま食べて美味しいものの燻製とのことです。
でも、せっかくならもう少し手の込んだものにチャレンジしてみたいのですが…。ダンボール燻製で、それも初心者にベーコンなどは無理があるのでしょうか?
「ベーコンを本格的に作るとなると下処理にかなりの手間と時間がかかります。またそれだけでなく、燻製にしながら加熱も同時にやる必要がありこれが難しいんです。味以前に、焦がしたり、中心部の加熱が不十分だったりと衛生面での問題が起きがちなので初心者のダンボール燻製にはおすすめできません。凝ってみたいなら、まずいつもの家庭料理の範囲で『そのまま食べておいしいもの』を作ることを意識すべき。そこにスパイス的に煙をちょっと足してみる、というスタイルがいいでしょうね」
そこで簡単かつ本格的な味のレシピが紹介されている『THE男前燻製レシビ77』から、初心者でもチャレンジできる、ちょっと手の込んだ燻製レシピを2つ挙げてみましょう。
家で作って外で燻す「鶏ハムの燻製」

【材料】
鶏ムネ肉 1枚
塩 小さじ1
白コショウ 適量
【作り方】
1)鶏肉は皮を取り、塩、コショウをすりこむ。
2)保存袋にいれて空気を抜いて口を閉じ、冷蔵庫に一晩おく。
3)(2)の鶏肉の塩、コショウを水で洗い流してキッチンペーパーで水けをふき、円柱状に形を整えながらラップでぴっちりと2~3重に巻く。
4)大きめの鍋にたっぷりの湯を沸かし、沸騰したら火を止めてラップを巻いたまま鶏肉を入れて蓋をし、冷めるまでおく。
※ここまでで「鶏ハム」は完成。レシピはこれに限らず知っているものでOK
5)鶏ハムのラップを剥がし、キッチンペーパーで水気をよく拭き取ってから(水気はえぐみと酸味の元になる)燻製器のなかの網に置く。
6)スモークウッドに火をつけて煙を出し、燻製器の蓋を閉じて約30分燻す。
安くて簡単、おいしい。そんな「鶏ハム」をさらにスモークすれば、ワンランク上の本格的なお味に変身!
