働くママを悩ませる3歳児神話とは

働くママは、子どもをずっと見ていることはできません。どうしても保育施設やベビーシッターなどの力を借りることになるでしょう。
しかし、周囲から「3歳になるまでは自分で面倒を見た方がよいのでは?」と善意の口出しを受けてしまうケースもあります。「3歳まではほかの人に子育てを任せるのはいけない」という考え方は、どこからきたのでしょうか?
3歳まではママが育てるべきとする考え
「幼少期の育児は大切」といわれるように、この時期にママ以外が子育てをするのはよくないと考える人もいます。しかし、すべての育児をママが行う必要があるのかといえば、そうとも言い切れません。
子どもに必要なものは「愛情」や「きちんとした世話」です。ママが面倒を見ていても、ほとんど放置されネグレクト状態になってしまえば子どもに悪影響を与えます。
ママが家にいる間だけ育児を担当し、それ以外のときはパパや保育園の先生が面倒を見てくれるのであれば大きな問題はないでしょう。
その代わり、子どもと一緒にいられるときは、最大限愛情を与えるように努力すればよいのです。
ママが仕事をあきらめなくても大丈夫
「両親がいない子は愛情不足で育つため問題がある」と考える人も世の中には存在します。しかし、子どもの愛情不足とママが働いているかは直接的に関係がありません。
「働くことにより単身赴任する必要がある」など、極端な不在であれば子どもがなついてくれないなどの問題が発生する可能性はあります。
しかし、一般的な1日8時間勤務以下の就労で、子どもの愛情不足を心配する必要はほとんどないでしょう。子どもといる時間に、目一杯向き合ってあげることが大切です。
ママが働いている場合、メリットもあります。ママが生き生き働く姿を見ることで「働くママはかっこいい」と就労に前向きな気持ちを育てることにもつながるでしょう。
パパが積極的に家事を手伝っていれば「性別を問わず家事をするのは当たり前」と考える視野の広い子どもに育ってくれるかもしれません。
かんしゃくや主張が多くて大変な3歳児の育て方

自己主張ができる3歳は、急に「これは嫌!」と怒り出すことが増えてきます。すべてのわがままに応えることはできませんが、対応を間違うと余計に意固地になるかもしれません。
子どもの主張を怒りで押さえつけるのではなく、少しでも時間をとって「○○がしたかったんだね」と理解を示すだけでもヒートアップは避けられます。
子どもの気持ちに共感する
3歳児は、大人が見るとよくわからない理由で怒ったり泣いたりします。「ジュースを飲むときにお気に入りのコップではなく別のものが出てきた」程度の問題でも、3歳児にとっては大ごとです。
「大人だったらとるに足らないこと」であっても、子どもの気持ちになって考えてみましょう。親が「そんなことどうでもいいでしょう!」と言ってしまうと、子どもは「否定された」と感じます。
「残念だったね」「悲しかったね」と気持ちを否定せず受け入れることが重要です。子どもは、親が問題を解決できるかどうかではなく、どれだけ真剣に対応してくれたかを見ています。
行動や発言を遮らず待ち、選択させる
慌ただしい朝など、ゆったりとした子どもの行動を待つのは難しいときもあります。しかし、できる限り自発的な行動を遮らないよう気をつけましょう。
「自分で服を着替えたい」と積極的な気持ちを持っている子どもに「忙しいから」と先回りしてしまうと「自分でしてはいけないのだ」と誤解させてしまうおそれがあります。
当日は無理でも「明日から自分でやってみようか」など、別に時間をつくって子どもの成長を促すことも大切です。
「幼稚園に行きたくない」などのわがままの場合も、無理やり連れていくのではなく、子どもの言葉を聞いてママからいくつかの選択肢を与えるのもよいでしょう。
怒るよりルールを伝える
赤ちゃんのときは言葉がほとんど伝わりませんが、3歳になるとある程度のことはわかります。「室内に入るときは靴を脱ぐ」などの簡単なルールは、説明すれば理解してくれることがほとんどです。
家庭では両親の真似をして日常のルールを覚えていきますが、初めての場所では同じことができない場合もあります。子どもが間違ってしまったときは、突然怒るのではなくルールを伝えましょう。
「汚れた靴で入ったらほかの人も困るんだよ」と説明すれば、言葉の意味は理解できます。あらかじめ、これからの行動を伝えておくのもおすすめです。
「今日はお昼から○○に行くからTVは○時まででやめようね」と伝えるだけでも、予定を考えながら行動してくれます。
