保育園児のお弁当作りのポイント

保育園の中には、遠足や月1回の「お弁当の日」など、お弁当を持って行く日が定期的に発生する園もあります。家での食事なら子どもの食欲によって種類や量を調整するのは簡単ですが、お弁当となるとそうもいきません。
「どんな材料を使った料理をどのくらいの量持たせればよいのか…」と迷ってしまう人も多いでしょう。まずは、保育園児のお弁当作りをするうえでおさえておきたい基本のポイントを紹介します。
お弁当箱に迷ったら小さめを選ぶ
保育園児の食べられる量はまだ少ないものです。お弁当箱のサイズに迷ったときは「ちょっと小さめ」と感じるくらいがかえってちょうどよいでしょう。
保育園では、家とは異なる環境に緊張してしまい、普段より食が細くなる子もいます。食べるスピードが安定しておらず、保育園で決められている食事時間の間に食べきれないことも珍しくありません。
小さめのお弁当箱を選べば、量がいつもよりやや少ないとしても子どもも「1人で食べきれた」という達成感を得られます。大まかな目安としては、1~3歳なら「200~280ml」、4~6歳なら「360~400ml」くらいが一般的です。
衛生面には十分に注意しよう
お弁当は、調理してから子どもが食べるまでに、ある程度の間が空くことを想定して作る必要があります。子どもの健康を考え、衛生面には十分に配慮しましょう。
食材は調理するときにしっかり火を通し、お弁当に不向きな「生もの」や「水分の多いもの」はなるべく避けるのが無難です。
おにぎりにしたり料理を詰めたりするときには、ラップやビニール手袋を使って手の雑菌が移らないようにします。
梅干しに含まれる「クエン酸」やお酢は抗菌や防腐作用があるため、食材として取り入れてみましょう。
最後にお弁当箱のフタを閉めるときには、料理をきちんと冷めてからにすることも大切です。内側に結露がついて、食材が傷んでしまうのを防げます。
保育園のルールもチェック
保育園によっては、子どもの安全を守りトラブルを防ぐためにお弁当のルールが決められています。主に、衛生面・安全面・栄養面が理由です。
近年では、安全面から、つまようじや「ピック」などの尖ったものが禁止されている園が多いでしょう。細かな装飾などで食材に触る時間が長くなる「キャラ弁」を禁止する保育園も増加しています。
栄養バランスのために「デザートはプリンやゼリーは禁止で果物のみ」という場合や「冷凍食品禁止」としているところもあるでしょう。
ほかにも、弁当箱は安価なプラスチック製が主流ですが「保温庫」がある保育園では、耐熱性のあるアルミやステンレスに限定されています。
せっかく作ったお弁当をちゃんと子どもに持たせてあげられるように、保育園のルールを事前にチェックしておきましょう。
年齢別に残さず食べてもらえるコツを紹介

「愛情を込めて作ったお弁当を残さず食べて欲しい」というのは、ママ共通の思いでしょう。子どもの年齢に合わせて、どのくらいの量でどんなお弁当を用意すればよいかを把握しておけば、お弁当作りが格段にラクになります。
1歳から2歳はおにぎりのお弁当がおすすめ
1~2歳は「手づかみ食べ」の時期です。手で食べ物をつかんで食べられるようになると、スプーンなどの道具を持ち始めたときに指に力が入ります。
この時期は、子どもの小さな手でもしっかりつかめるように、おにぎりをメインにしたお弁当がおすすめです。
子どもが自分のペースで食べられるように、おにぎりに入れる具材を小さくしたり、かみ切りやすいやわらかさの海苔を使ったりしましょう。
おかずの食材もスティック状や小さめサイズにします。てづかみで口に運んだときもこぼしにくく、子どももストレスなく食べられます。
3歳から4歳は食べやすい工夫が大切
3~4歳はスプーンやフォークを上手に使えるようになり、子どもによってはお箸も少しずつ持てるようになるころです。子どもが食器を使って上手に食べられるように、つかみやすく食べやすい工夫を凝らしてあげましょう。
フォークで刺しやすいようにおかずはひと口大に切って「自分で食べた達成感」を感じてもらうことが大切です。すべりやすいスパゲティやこぼれやすいそぼろなどは避けます。
こぼれやすい具材を肉巻きや海苔巻きにしてひとまとめにする方法は、子どもも口に入れやすくなるおすすめのアイデアです。
5歳から6歳はグラタンで野菜もパクパク
5~6歳になると、食べられる量も種類もぐっと多くなります。成長するにしたがって記憶力が発達し、味の好みが見られるようになるのもこのころです。
特定の野菜に好き嫌いが出てきても、ほかの野菜で栄養を補えるため心配要りません。成長するにつれ好みはどんどん変わってくるため、一時的なものだと考えてあまり気にしすぎないようにしましょう。
とはいえ、食べにくい野菜も子どもの好きな食材と合わせればおいしく食べてくれることが多いものです。
ツナやマヨネーズ、チーズを使ってグラタンを作り、ピーマンやブロッコリーなどの緑黄色野菜と混ぜれば野菜を意識せずに食べられます。
