オープンキッチンのメリットとは?後悔しないためのデメリット対策も

オープンキッチンのメリットとは?後悔しないためのデメリット対策も

間取りを考えるときのポイント

設計の段階から、デザインだけでなく機能性もしっかり計算して間取りを決めることが大切です。いくら見た目がおしゃれでも、使い勝手が悪ければよいキッチンとはいえません。

意外と見落としがちですが、気にしておきたいポイントを四つ紹介します。

まな板やお皿が置ける調理スペースを確保

設計する際には、収納スペースやシンク・コンロのレイアウトだけでなく、調理スペースを適切に配置するのがポイントです。シンクとコンロの間は45~60cmほど確保したいところです。

これ以上狭くなると、まな板や皿を置く場所がなくなってしまいます。まな板ラックやサイドテーブルなどの場所に一旦置かなくてはいけない状況では、無駄なアイテムや動作が増える原因にもなります。

通路の幅が狭くなりすぎないように

通路もしっかり確保するのが快適な家事動線を得るポイントです。調理スペースばかりを考慮して通路が狭くなると、家事動線を妨げて無駄なアクションが増えてしまいます。

キッチンの使い方によって、必要な通路幅を決めましょう。女性が1人で使うことが多い場合は、通路の幅は80~90cmほどが理想です。

複数人での使用が多い場合は、お互いに密着したりぶつかり合ったりすることを避けるため、100~125cm以上の通路幅を確保しましょう。

冷蔵庫を開け閉めしやすいか確認

冷蔵庫は特に場所をとる大型家電です。料理の動線を妨げないか、扉の開閉がしやすいかどうかも確認してレイアウトを決めることが大切です。

メーカー・機種により、右開き・左開き・両開き型とさまざまな形の冷蔵庫が販売されています。冷凍庫・野菜室などは引き出し型のものも多いでしょう。

扉の開閉方向を考え、開けたときに家具にぶつかったり全開できなかったりしないよう、ゆとりを持ってスペースをとりましょう。

さらには、冷蔵庫の両サイド・背面は、家具や壁とぴったり密着させず少し隙間を空けておくのがポイントです。熱がこもるのを防ぎ、省エネ・消音に役立ちます。

パントリーの有無で使いやすさが断然違う

パントリーとは、食品や調理器具を収納できるスペースです。缶詰やパスタ・調味料やペーパータオルのストックなどをまとめて収納しておけます。

家のなかでも、キッチンはものが多く雑多になりやすいエリアです。パントリーに見せたくないものをまとめて収納すると、すっきりとした外観をキープできるでしょう。ものの紛失や分散を防ぐことも可能です。

うまく活用することで、見せる収納・隠す収納のメリハリをつけやすくなります。

知っておきたい欠点と対策

開放的であるということは、裏を返せば独立性がないということです。オープンキッチンのメリットも、人によってはデメリットとなります。

オープンキッチンの欠点を知り、それを補う対策やほかの選択肢がないかなどをリサーチすることも必要です。

換気システムにこだわろう

オープンキッチンは、壁・ドアなど仕切りがなく開放的である反面、調理で発生する臭いや煙が遮られず、家のなかに広がりやすい欠点があります。

焼肉やカレーなどの料理後、リビングに食べものの臭いがずっとこもっているのはやはり気になるものです。

そんなデメリットは、しっかりした換気システムで補うことが可能です。キッチン上部に大きな換気扇を配置することはもちろん、近年は消臭機能・排煙能力が高い設備も充実しています。

換気扇・壁材・ガスコンロ・魚焼きグリルなど、それぞれの機器の機能をしっかり確認して選ぶとよいでしょう。

迷うときはセミオープン型も要検討

オープンキッチンは視界を遮るものがないため、来客時に見せたくない部分を隠せなかったり、家のなかでのプライバシーがなく落ち着かないと感じたりするかもしれません。

その場合はクローズ(独立)型とオープン型の中間である「セミオープン型」も候補に入れるとよいでしょう。I型・L型キッチンは、家族とのふれあいを大切にしながらもある程度独立した空間を維持できます。

開放感と独立性のバランス、ニーズや好みも総合的に考えて選ぶことがポイントです。

丸見えを防止するなら腰壁で目隠し

料理の際に、雑然とした手元が丸見えになるのは嫌だと思う人は多いでしょう。またいくら収納に気をつかっても、キッチン周りのこまごまとした調理器具や家電・ゴミ箱などが丸見えだと生活感が出やすくなります。

腰壁は床から腰の高さほどまでの壁のことで、見せたくない部分をスポット的にカバーでき便利です。床やカウンター側へ水・油が飛び散ることを防ぐ効果もあります。

腰壁の高さは調整ができます。開放感を保ちつつも、どこまで目隠しできるかなど個々にカスタマイズできるのがうれしい点です。