いつまで読むべき?上手な読み方とは

子どもが小学校に上がるころには、自分で本が読めるようになります。「読み聞かせイコール未就学児まで」というイメージがありますが、いつまで読んであげるべきなのでしょうか?
子どもが「読んで」と言わなくなるまで
読み聞かせの卒業の時期は人それぞれです。子どもが、読むことを催促しなくなるまで続けるとよいでしょう。
「小学生になったのだから自分で読んだ方が勉強になるのでは?」と思う人もいますが、子どもにとって「文字を読むこと」と「話を耳で聞くこと」はまったく違った体験です。
小学生でも読み聞かせが大好きな子どもはたくさんいますし、パパ・ママとのコミュニケーションを楽しみにしている子も少なくありません。
小学校になると「本読み」の宿題が出されるようになります。自分で本を読み、達成感を覚えるようになると、自然と読み聞かせからは卒業していくでしょう。
質問・感想を聞かない
読み聞かせをしているときに子どもに質問をしたり、話し掛けたりするのは好ましくありません。
子どもは絵本のなかにどっぷり浸り、主人公や物語の世界に感情移入をしています。大人が声を掛けてしまうことで集中力が途切れ、現実に引き戻されてしまう恐れがあります。
ただし、読み聞かせの途中に子どもの方から話し掛けてきたときは、しっかりと応えてあげましょう。
また、子どもの読解力を把握したいという理由から、読み聞かせの後に感想を述べさせるママもいます。子どもは「話を覚えておかなくちゃ」と緊張を強いられ、純粋にストーリーが楽しめなくなってしまうケースもあります。
読み終わった後は「楽しかったね」と会話する程度にとどめましょう。
感情を込めずに淡々と
読み聞かせのときは、感情を込めずに淡々と読むのが良いとする説もあります。
パパやママがオーバーアクションで読み進めてしまうと、子どもはそちらにばかり気をとられてしまい、物語の内容がじっくり味わえなくなるというのが理由です。
子どもはお話のなかで「悲しんでいるのかな」「喜んでいるのかな」と、登場人物の心情を自分なりに想像しています。
声色を変えたり、夫婦で演じ分けをしたりすると、心情を察する必要がなくなり、子どもの想像力が伸びにくくなる可能性もあります。
子どもを喜ばせたい一心でアドリブや激しい抑揚を取り入れたい気持ちも理解できますが、激しさや誇張を取り入れた演出過剰一辺倒になりすぎるのには注意が必要です。
まとめ
絵本の読み聞かせは、親子にとってたくさんのメリットがあります。乳児期からたくさんの絵本に触れさせることで、感受性豊かに成長していくでしょう。
小学生になると「甘やかしてはいけない」という理由で読み聞かせをやめる家庭もありますが、読み聞かせは親子の大切なコミュニケーションの時間です。子どもが自分で本を読むようになるまで続けてあげるとよいでしょう。
