スニーカーの汚れや臭いの原因は?

お気に入りのスニーカーは履く回数が多くなるため、あっという間に汚れがちです。長く綺麗に履き続けるためにも、定期的なケアを怠らないようにしましょう。
効率よく掃除するためには、まずスニーカーに付着する汚れや臭いの原因となるものを正確に把握しておくことが大切です。
泥や砂ぼこり、汗など
スニーカーが汚れる原因としてまずあげられるのは、泥や砂ぼこりです。土がむき出しの舗装されていない道路や公園、雨の日のぬかるみなどは、汚れが付きやすい場所といえます。特に、白いスニーカーは、泥はねや砂ぼこりなどの着色汚れが目立ちやすいでしょう。
不快な臭いの原因は、バクテリア(細菌)の排泄物です。人間の靴の中は高温多湿であり、汗や皮脂汚れなどバクテリアの餌となる物質もたくさん蓄積しています。
そのまま放置していると、バクテリアはスニーカーの中でどんどん増殖し、同時にたくさんの排泄物を出すのです。排泄物の量が増えれば増えるほど、スニーカー内の悪臭はどんどん強くなっていきます。
基本の洗い方とコツ

「スニーカーの正しいケアの仕方をきちんと知っている」という人はなかなかいないのではないでしょうか?
間違った方法でのケアは汚れがきちんと落ちないだけでなく、生地を傷めたり、変色させたりする原因となるため注意が必要です。スニーカーの基本的な洗い方と、しっかり汚れを落とすためのコツを紹介します。
中性タイプの洗剤を用意
スニーカーを洗うときに準備するのは、中性洗剤・ブラシ・バケツ・ぬるま湯・お酢です。特に白スニーカーを洗うときには、アルカリ性の洗剤を使わないように注意しましょう。
アルカリ性は「紫外線を浴びると黄色く変色する」という特性があります。気に入っていた白スニーカーを天日干ししていたら黄ばんで汚くなってしまった…という経験がある人もいるのではないでしょうか?
洗剤にはボトルや包装の一部に成分表記がされているため、事前に確認しておきましょう。中性洗剤であれば、洗剤による黄ばみの心配はありません。
洗う手順
まずは、ぬるま湯をためたバケツに、白スニーカーを約15分浸けておきます。その後、中性洗剤をブラシにつけて、軽くこすり洗いしましょう。強くこすると、スニーカーを傷めてしまうため要注意です。
ブラシでの掃除が完了したら、バケツのぬるま湯を入れ替えて、水とお酢が1:1の割合の水溶液を作りましょう。酸性のお酢は、アルカリ性の汚れを中和させるのに有効です。
スニーカーを2~3時間浸け置きすれば、お酢がアルカリ性の汚れに反応して中和させるため、黄ばみ防止になります。
最後はスニーカーをしっかりすすぎ、洗剤やお酢を完全に落としきって乾燥させましょう。このときも黄ばみを防ぐため、「直射日光を避けること」が大切です。風通しのよい日陰を選んで干しましょう。
布製生地には重曹も使える
布製の生地は丸洗いできるため、重曹を使ったケアがおすすめです。重曹の成分は「アルカリ性」のため、汗や皮脂など酸性の汚れを落としやすくなります。
繊維のすき間に細かい泥や砂が入り込んで、なかなか落ちないスニーカーにも有効です。こびりついた泥や砂は汗や皮脂で繊維に絡みついているため、重曹を使えば汚れが浮いて落ちやすくなります。
水洗いに向いていないレザーやスエード生地は難しいですが、布製の生地であれば問題ありません。水1lに対し、重曹大さじ4杯の割合で水溶液を作り、スニーカーを浸け置きしてからブラシで洗いましょう。
浸ける時間は、30分以上がおすすめです。汚れと臭いが気になる場合は、ひと晩浸け置きしてもかまいません。長時間置いて分解が進めば、汚れが生地から落ちやすくなります。
生地自体を傷めたり色落ちの原因になったりすることはありません。ただし、重曹を使って洗ったスニーカーは黄ばみ防止のため、しっかりすすぐことを忘れないようにしましょう。
頑固な汚れには漂白剤を使用
なかなか汚れが落ちない場合は、「漂白剤」を使用すれば汚れを強力に落とせます。漂白剤を溶かした水にスニーカーをひと晩浸け置きするか、気になる部分に重曹と漂白剤を混ぜたペーストをすりこんで汚れを落としましょう。
「酸素系漂白剤」は酸素の泡が発生して汚れを浮かせるメカニズムで、色物にも使えます。洗浄力は塩素系よりもゆるやかですが、汚れを落とそうとこすり過ぎた結果、スニーカーの生地が傷むという事態は回避できるでしょう。
「塩素系漂白剤」は洗浄力が高く、汚れの殺菌・脱色などに使われます。直接肌に触れると肌が荒れてしまうため、手袋の装着が必要です。独特の刺激臭がするためマスクを付けたうえで、漂白剤使用中は換気扇を回して空気の入れ替えを行いましょう。
塩素系の漂白剤はアルカリ性のため、酸性の洗剤などと混ざると有毒ガスが発生します。酸性の洗剤を使った後に、すすぎ残しがあると意図せず混ざってしまうおそれもあるため、同時に使わないようにしましょう。
