
岡田准一が主演を務めるドラマ「イクサガミ」が11月13日(木)よりNetflixで世界独占配信される。配信に先駆けて、主演の岡田を始め、ヒロインを務める藤崎ゆみあ、藤井道人監督が釜山国際映画祭で行われたワールドプレミアに登場。キャラクターづくりや本作への想いを語った。
■ワールドプレミアに岡田准一らが登場
本作は、今村翔吾氏による同名小説が原作の実写ドラマ。明治時代の日本を舞台に七つの掟が課せられた奇妙な「遊び」で大金を得るため、東海道を辿って京都から東京を目指す時代に取り残された志士たちによるバトルロワイヤルとなっている。
この度、主演を務める岡田、ヒロインを務める藤崎ゆみあ、藤井監督が揃ってワールドプレミアに登場。第1話、第2話の上映が終了すると同時に、会場全体から大きな拍手が沸き起こった。
まず、話に上がったのは「プロジェクトへの参加の経緯」について。主演・プロデューサー・アクションプランナーと3役を担う岡田は、どの時点でこのプロジェクトに魅力を感じたのかと聞かれると「14歳で仕事を始め、44歳になったらプロデュースを一度引き受けたいと考えていた」と語り、それは、日本の時代劇は「型」がある一方、次第に新しい姿を観客に見せるような試みが求められていると感じたからだという。原作の世界観に共感し、広い世代にアピールできるのではないかと感じ、プロデュースを手掛ける決意をしたと明かした。
藤井監督は、企画が持ち上がった際に原作者の今村翔吾からも「ドラマとして面白いものを作ってほしい」という強い思いを受け取り、岡田と共に脚本づくりを始めた。「どうすればこの面白いストーリーを、この日本で、アクションを大きく取り入れたエンターテインメントとして昇華できるか」という点に重きをおきながら製作した。
藤崎は、普段から本を読むのが好きであるものの、時代モノへのハードルは少なからず感じており、「エンターテイメント性に優れていて、読み進めるほど次がどうなるのか気になる魅力」がこの台本から感じたと語った。


■岡田准一「ひとつだけ言っておくと、“ぼく燃えます”」
キャラクターづくりに関して、藤井監督は「この人とこの人が戦うのか」「この人はもしかしたら死んでしまうのではないか」と引き込まれるような展開を作ることを重要視し、そのキャラクターたちを最終話まで追いかけたくなるような、「止まらずに走り続けるエネルギーを持続させること」にこだわった。さらに、「時代劇」という言葉に対して、過去に黒澤明監督が「時代劇は一番カッコよく、時代を先取りするものだ」と放った言葉を引用しながら「いかにカッコよく、強力なキャラクターとストーリーで描くか」という点を大切にしているという。
作品に込められた時代性、文化という点において、藤井は「コレラが蔓延し、武士としての身分を失って苦境に陥る人々が、現代におけるコロナ禍で職を失い、困難に直面する我々の姿と重なるのではないかと感じた」と作品の時代設定と現代との共通点を語った。
トークは観客とのQ&Aを挟みながら進み、藤井は「昨年1年間、全身全霊を込めて作り上げた作品であり、一度見始めれば最後まで走り切ってしまうような作品にできた」とコメント。岡田は「作品が放つ情熱と強い波が、多くの人々に広がり、見る人からまた別の人へと広がることを期待している」と、作品の完成に強い自信を覗かせた。
最後に、岡田が「ひとつだけ言っておくと、“ぼく燃えます”」と観客に意味深な発言を残し、イベントの幕が閉じた。
※藤崎ゆみあの「崎」は正しくは「たつさき」

