
埼玉県川島町の笛木醤油が、創業230余年の歴史を持つ「江戸蔵」をリノベーションし、金笛しょうゆパーク内の新たな直売店&体験型施設として再生。9月6日(土)に、「金笛しょうゆパーク」内にてグランドオープンした。
伝統的な木桶仕込みの醤油を伝えていく
2024年「金笛しょうゆパーク」の年間工場見学者数は40,000名を超え、昨年からは特にフランス・ドイツなどのヨーロッパやアメリカ・カナダ、さらには台湾・タイなどアジアからのインバウンドの利用が増加傾向になっているとのこと。
そんな中、笛木醤油は、創業235年記念事業として構想から約2年をかけ、江戸時代創業の蔵「江戸蔵」をリノベーションし、リニューアルオープン!よりディープに伝統的な木桶仕込みの醤油を伝えていく場を新たに創出し、地域活性の起爆剤となるよう目指すとのことだ。
当時の趣を伝える空間に
「江戸蔵」の外観は、江戸後期の伝統工法「置き屋根工法」によるもので、通気性と防火性に優れ、かつては醸造場として使われていたと考えられていのだそう。

リノベーション前の「江戸蔵」は、漆喰がはげ落ち、

土壁が崩れ落ちている箇所もあったが、

今回の改修では、当時の白漆喰の贅沢な造りを再現すべく、今では数少ない左官職人の技術を結集。白漆喰と黒漆喰のコントラストが映える荘厳な蔵が蘇った。
瓦屋根には、鬼瓦職人が焼き上げた「金笛」の刻印が施され、蔵正面に堂々と鎮座。観音扉などの造作も極力そのまま残し、内部も大掛かりな改装を避け、当時の趣を伝える空間に仕上がっている。

さらに、木の骨組みに竹と縄を巻き付け下地をつくり、土を塗る「土壁」の内部構造を見られる箇所も設け、川島の土地の歴史と職人文化を伝える役割も担っているとのこと。

しょうゆの仕込みに用いる井戸水を祭った神社も設置されているので、お見逃しなく。
