「江戸蔵」内は2階建て


「江戸蔵」内は2階建て。1階の金笛ショップでは、しょうゆをはじめドレッシングやせんべい、地元の銘菓とコラボした「おしょうゆ五家宝」、自社工房で製造するバウムクーヘンや醤油皿、江戸蔵限定セットなどのグッズが並び、定番から新商品まで幅広く買い物を楽しむことができる。
また、江戸蔵の再生に合わせて、新たに10商品を開発。中でも注目は、動物性たんぱく質不使用のヴィーガンぽん酢で、国内外の食文化の多様性に寄り添い、健康志向・環境配慮のニーズにも応える商品群を展開していくとしている。

2階は、予約制の体験・ワークショップスペース。十二代目・笛木吉五郎氏による語りとともに、香り・味・歴史を五感で味わうテイスティング体験や、しょうゆの魅力を体験できるワークショップが開催される。

「利きしょうゆとせんべい焼き体験」「オリジナルのだししょうゆ作り」「しょうゆ麹作り」「金笛の人気スイーツしょうゆづくり」など、しょうゆを“もっとディープに”楽しむワークショップがいろいろ。「金笛しょうゆパーク」HPから予約しよう。
しょうゆでみんなの笑顔をつなぐ
現在の十二代目当主・吉五郎氏は、大学卒業後に家業へ戻り、伝統と革新の両立をテーマに事業改革を推進。木桶づくりの復活、しょうゆパークの開設、しょうゆスイーツとしてバウムクーヘンの開発など、次々と新たな挑戦を重ねてきた。
その根底にあるのは、「しょうゆでみんなの笑顔をつなぐ」という経営理念だ。

氷川神社による竣工祭
「江戸蔵」は、先々代の祖父と先代の父が移築と活用を夢見ながらも、病に倒れたことで四半世紀以上眠っていた蔵。その再生は、二人の想いを受け継ぎ、地域の歴史と文化を未来へつなぐ挑戦でもあった。


笛木醤油では、貴重な「木桶仕込み」を広く知ってもらうことを目的に、2019年に「金笛しょうゆパーク」をオープン。土日祝日も事前予約なしで気軽に行ける工場見学「金笛しょうゆ楽校」は、しょうゆが何からどうやってできるかを学校形式で楽しく学べて、しかも無料だ。


150年以上使用している木桶が並ぶ仕込み蔵
開業から5年で、予想の10倍を超える15万人の人が入学したのだそう。吉五郎氏をはじめ、実際にしょうゆ造りに携わる職人が、自らその想いやしょうゆの魅力を伝える唯一無二の内容となっており、昨今はヨーロッパやアジア、ドバイなど世界中から多くのインバウンドの人も訪れているという。

木桶うどんおばんざいセット
併設の「しょうゆ蔵のレストラン」では、“しょうゆの美味しさを出汁で伝える”をコンセプトに、自家製めんのうどんメニューを中心に展開。木桶職人がハンドメイドでつくったちいさな木桶にうどんが入った「木桶うどんおばんざいセット」、しょうゆの味比べができる「食べ比べうどん」の他、

しょうゆのソフトクリームや、

自社工房で製造する「しょうゆバウムクーヘン」などのスイーツも楽しめる。


工場見学やレストラン、ショップに、「江戸蔵」が新たに加わった「金笛しょうゆパーク」に足を運んでみては。
■金笛しょうゆパーク内「江戸蔵」
住所:埼玉県比企郡川島町上伊草654
金笛しょうゆパーク:https://kinbue-park.jp
(佐藤ゆり)
