赤坂の喧騒を離れた“会津の古民家”

「二代目いわいや」の魅力は、ラーメンの味だけではない。赤坂の喧騒の中にありながら、一歩足を踏み入れるとまるで会津の山間に佇む古民家に訪れたかのような空間が広がる。
店舗の設計は、会津地方の古民家建築に精通した大工が全面監修し、会津で使われていた本物の古材を使用。柱や梁、天井の木組みにいたるまで、どこか懐かしく温もりある雰囲気が店内を包んでいる。
座席は靴を脱いで上がる掘りごたつ式の座敷席(20席)を採用。「ラーメンは立ち食い」「さっと食べて出るもの」というイメージを覆し、食事そのものをゆったりと楽しむ時間として、あえての“和空間”を提供する。

都会の生活に疲れた人々が、ふと肩の力を抜いてホッとできる。そんな居心地の良さが、リピーターを生む大きな理由の一つ。また、カウンターは設けず、テーブル席中心のレイアウトにしたのも、「仲間や家族と囲むラーメン」という文化を大切にしたいという店主の思いからだ。
会津の誇りを東京から世界へ
「二代目いわいや」は、ただのラーメン店ではない。これは、福島・会津の誇りを東京に、そして世界に届けるための“挑戦のはじまり”だ。
店主の目標は、父から受け継いだ味と精神を守りながら、次の世代へ、さらに新しい土地へと広げていくこと。今後は、ミシュランガイド掲載や百名店選出といった評価を通じて、“会津喜多方ラーメン”という食文化そのものの価値を高めることが大きなビジョンの一つだという。
将来的には海外展開やイベント出店などの展望も見据えている。地元・会津若松との連携を通じて、「食」と「地方創生」の架け橋になることも目指している。
