口元がピクピクするのを治すには?メディカルドック監修医が対処法や考えられる原因・病気・何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師:
木村 香菜(医師)
名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。
「口元がピクピクする」症状で考えられる病気と対処法
口元がピクピクとけいれんするような症状を感じたことはありませんか?このような症状は多くの場合、突然現れ、数分から数日間続くことがあります。原因はさまざまで、疲労やストレス、心理的な要因からくることもあれば、何らかの病気が隠れていることもあります。ここでは、口元のピクピクに関する原因とその対処法や治し方について、詳しく見ていきます。
ストレスで口元がピクピクする症状で考えられる原因と対処法
ストレスによって口元がピクピクすることがあります。体がストレスに反応して、筋肉のけいれんなどの身体的な症状を示すことがあります。この症状が、顔にも現れ、口元がピクピクするという症状になるのです。
十分な睡眠をとっていなかったり、ストレスが溜まったりすると、特に顔などの筋肉にけいれんが起こり、ピクピクするという症状として現れることがあります。
リラックスすることが最も効果的です。深呼吸をしたり、温かいタオルで口元を温めたりすることで、筋肉の緊張をほぐしましょう。心身のリラクゼーションが症状改善に役立つ場合が多いです。
口元と目元がピクピクする症状で考えられる原因と対処法
口元と目元がピクピクする場合、顔面神経に関連した症状である可能性があります。これは、「片側顔面痙攣」と呼ばれ、ストレスや疲労だけでなく、神経の圧迫が原因で発生することもあります。症状が続く場合には、脳神経外科や脳神経内科を受診しましょう。片側顔面痙攣の症状が強い場合には、薬や手術などの治療をしていくこともあります。日常的な対処法としては、ストレスや疲労を避け、カフェインなどの刺激物を控えることなどがあります。
疲れで口元がピクピクする症状で考えられる原因と対処法
疲れや睡眠不足によって、口元を含む顔面がピクピクすることもあります。小さな顔面筋肉のけいれんは、通常はしばらく休んでリラックスすると治ります。ただし、顔面のけいれんが持続したり、頻度や強度が増加したり、顔の片側にのみ発生したりする場合は、片側顔面痙攣という病気の可能性があります。脳神経外科や脳神経内科を受診しましょう。
口元がピクピクして治らない症状で考えられる原因と対処法
数日から数週間続くような口元のピクピクは、神経に何らかの異常が生じている可能性があります。特に、顔の片側に症状がある場合、顔面神経が関与していることが疑われます。顔面けいれんの他、まれではありますが脳卒中の前兆となっている可能性もあります。顔の片側にけいれんが起こり、麻痺などの他の症状も生じている場合には、早急に脳神経内科や脳神経外科を受診することをお勧めします。
急に口元がピクピクする症状で考えられる原因と対処法
急に口元にピクピクとした痙攣が現れた際には、筋肉の一時的な反応であることが多いと考えられます。しかし、中には急激な神経の障害が隠れていることもあります。一時的な症状であれば、リラックスや患部を温めることが効果的です。また、カフェインやアルコールの摂取を控えることも症状を和らげることに役立つこともあります。しかし、急に症状が現れ、短時間で症状が治まらない場合には、脳神経内科や脳神経外科を受診しましょう。特に、頭痛や視力の低下などが伴う場合には、神経の障害が生じている可能性があります。早急に医療機関への受診が必要です。
すぐに病院へ行くべき「口元がピクピクする」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
顔や手足の痺れや麻痺が伴う症状の場合は、脳神経内科へ
口元のけいれんに顔や手足の痺れや麻痺が伴う症状の場合は、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳卒中の可能性があります。また、顔面神経麻痺の可能性も考えられます。脳神経内科や脳神経外科での検査がすすめられます。特に、症状が急速に進む場合、早急に医療機関を受診することが必要です。
受診・予防の目安となる「口元がピクピクする」ときのセルフチェック法
・視覚の異常がある場合
・片側の麻痺がある場合
・言葉の乱れがある場合

