「脳腫瘍」を発症するとどんな「症状」が現れるかご存知ですか?医師が解説!

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脳震盪の検査法

身体診察

身体診察、中でもとりわけ重要なのは、神経学的所見の診察についてです。救急外来または脳神経外科で実施される基本的な検査です。Glasgow Coma Scale(GCS)による意識レベル評価、瞳孔反応、運動機能、感覚機能の詳細な評価を行います。専門的な外来レベルであれば、SCAT5(Sport Concussion Assessment Tool)やMOCA(Montreal Cognitive Assessment)などの標準化された評価ツールも使用されます。入院の必要性は症状の重症度により判断され、軽症例では外来経過観察、中等症以上では24-48時間の入院観察が一般的です。退院までの期間は1-3日程度ですが、症状の改善に応じて調整されます。

頭部CT

救急外来での初期評価として必須の検査です。頭蓋内出血、脳挫傷、頭蓋骨骨折の有無を迅速に評価できます。造影剤は通常使用せず、検査時間は5-10分程度です。異常所見がある場合は脳神経外科での精査が必要となります。CT正常例では外来経過観察が可能ですが、高リスク患者(高齢者、抗凝固薬使用者)では入院観察を行います。また、特に高齢者でなおかつ抗凝固薬を内服されているかたでは、受傷直後および受傷直後から6時間程度の間に複数回の頭部CTを繰り返し撮影することがあります。入院期間は1-2日で、症状安定後に退院となります。

頭部MRI

脳神経内科または脳神経外科で実施され、CTでは検出困難な微細な脳損傷の評価に有用です。拡散強調画像(DWI)、FLAIR画像、SWI(susceptibility weighted imaging)により、軸索損傷や微小出血を検出できます。検査時間は30-45分程度で、症状が遷延する場合や詳細な評価が必要な場合に実施されます。

脳震盪の主な治療法

安静保存療法

脳振盪はまずは安静にすることが一番です。そのため、救急外来、脳神経外科、脳神経内科で受診され、まず推奨される基本的治療法です。特に受傷後24-48時間は完全安静とし、読書、テレビ視聴、スマートフォン使用を制限し、身体的にも神経学的にも安静にします。段階的活動復帰プロトコルに従い、無症状期間を確認しながら活動レベルを上げていきます。軽症例では入院不要で、外来での経過観察を行います。通院は週1-2回程度で、症状改善まで継続し、完全回復には通常2-4週間を要します。

薬物療法

脳神経外科または脳神経内科で実施されます。頭痛に対してはアセトアミノフェンを第一選択とし、NSAIDsは出血リスクのため避けます。睡眠障害にはメラトニンや短時間作用型睡眠薬を使用します。抗てんかん薬や抗うつ薬は症状に応じて処方されます。外来治療が基本で、入院が必要な場合は重篤な合併症がある場合のみです。定期的な外来通院(月1-2回)により薬効と副作用を評価し、症状に応じて調整を行います。

リハビリテーション

リハビリテーション科または脳神経内科で実施される包括的治療です。対象となる患者さんは、脳振盪が原因で、さらに高次機能障害や身体障害が残存した場合などです。認知機能訓練、平衡機能訓練、段階的運動療法を組み合わせます。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士によるチーム医療が提供されます。外来リハビリテーションが中心で、週2-3回、3-6ヶ月間継続します。入院リハビリテーションは重症例や合併症がある場合のみで、期間は2-4週間程度です。定期的な外来フォローアップにより効果判定と治療調整を行います。

配信元: Medical DOC

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