「運動後の血圧」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「運動後の血圧」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
運動後の血圧は上がるのでしょうか?下がるのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
運動直後には血圧が高値になりやすいため、避けましょう。15分〜20分以上安静にした後に測定することが望ましいでしょう。
血圧が高くて運動不足の人はどんな運動をどれくらいするべきですか?
伊藤 陽子(医師)
定期的に、できれば毎日30分以上の運動を行いましょう。または1回につき少なくとも10分以上続け、合計して1日40分以上運動の実施が推奨されます。医師と相談しながら進めましょう。ウォーキングや水泳などがおすすめですが、時間が取れない場合、日常的に階段を使うことを心がける、といったことでもいいでしょう。
低血圧の人におすすめの運動習慣と注意点を教えてください。
伊藤 陽子(医師)
軽いウォーキングやストレッチなどの有酸素運動がおすすめです。急に立ち上がる動作は避け、無理せずに続けられるものを選びましょう。運動後は心拍数の変動を和らげるためにクールダウンやゆっくりした動作を心がけましょう。水分補給も忘れずに行ってください。
まとめ 運動後の血圧が気になるときは循環器内科を受診!
運動後に血圧が上がるのは、一過性であれば正常な生理的反応です。しかし、運動後に過剰に血圧が上昇する場合は 運動誘発性高血圧の可能性があります。高血圧のリスクとなったり、心血管障害のリスクとなる事が報告されているため、運動中に過剰に血圧が上昇したり、頭痛や動悸、胸痛などの症状がある場合には循環器内科を受診して検査・治療を受けましょう。
また、血圧以外の健康状態の改善のためにも日頃から適度な運動を続けることも大切です。医師と相談しながら、無理のない範囲で運動習慣をつけましょう。
「運動後の血圧」の異常で考えられる病気
「運動後の血圧」から医師が考えられる病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器系の病気
虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)
動脈硬化症
肺性心疾患
起立性低血圧内分泌内科の病気
甲状腺機能亢進症褐色細胞腫脳神経内科の病気
脳血管障害心療内科系の病気
自律神経障害
運動後の血圧異常は、上記の病気以外にも生活習慣病や心身の状態による影響で起こることがあり、多岐にわたります。運動中、運動後に体調不良を感じる場合には循環器内科でまず相談をしてみましょう。
「血圧」と関連する症状・関連する症状
「血圧」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する病気
めまい息切れ、動悸
頭痛
視野のかすみ
倦怠感
気分不快
高血圧そのものには自覚症状が出にくいものの、血圧の急激な変動や合併症発症時に現れることが多いです。上記以外の症状がみられることもありますので、気になる症状がある場合、医療機関の受診をおすすめします。
参考文献
小西 佑磨ら.運動負荷後における循環応答の経時的変化
厚生労働省健康日本21アクション支援システム高血圧症を改善するための運動
日本高血圧学会.高血圧治療ガイドライン2019あわせて読みたい
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