ナツに裏アカがバレて青ざめた夫・康太は、必死に謝罪。浮気を否定し「AVを見る感覚だった」と釈明するも、ナツは信用することができないと感じます…。
夫の謝罪
リビングで眠っていた康太は、私から目が届くところに寝ていた。
私が証拠を突き付けるメッセージを送ると、その通知音で目を覚ましたらしい。 寝ぼけ眼でスマホ手に取った彼の顔が、次の瞬間、見る見るうちに青ざめていくのがわかった。
「な、ナツ…これ、は…」
声が震えていた。 顔は真っ青で、口をパクパクさせている。 まるで、金魚が陸に打ち上げられたみたいに。私は何も言わなかった。 ただ、じっと彼の目を見つめて、無言の圧力をかけた。 すると、彼は私の目の前にひれ伏して謝り始めた。
「ごめん…本当にごめん…!もう2度としないから…!お願い、許してほしい!」
そう言って、彼はアカウントをその場で削除した。 私の目の前で裏アカが消されるのを見て、私は少しだけ、胸がスッとした。 でも、それだけ。 彼の謝罪があったからといって、彼が私を傷つけた事実は消えない。
そして、彼が必死に謝っている姿は、自分でもこの行為がよくないことだと自覚しているということだ。裏アカ女子に連絡を取り、いかがわしい写真を送り、実際に会おうとした。その事実はどんなに謝られても消えない。
言い訳に笑いすらこみ上げる
「な、なんか言ってよ…」
夫の「二度としない」という謝罪に対して私が黙り込んでいると、彼はさらに不安になったらしく、泣きそうな声で言った。 私は、静かに口を開いた。
「どうしてこんなことしたの」
たった一言。 すると、彼は途切れ途切れに言い訳を始めた。
「えっと、そのアカウントは、1週間くらい前に作ったんだ…」
「え?たった1週間?」
信じられない。たった1週間で、あんなに大量の裏アカ女子をフォローして、あんなやり取りまでしていたなんて。 ゾッとした。 そして、さらに信じられない言い訳が続いた。
「女の子とは1度も会ったりしてないし…会うつもりもなかったよ。スマホの中でだけやりとりしようと思って…」
「…はあ?」
「なんか…あの、AVを見てる感覚だったというか…」
AVを見てる感覚? それはもう、怒りを通り越して笑えてくる。私は、震える声で言った。
「馬鹿じゃないの?突っ込みどころ満載の言い訳じゃん」
(信用できるか…!)私は心の中でそう叫んでいた。あの女子たちとうまいこと話がついたら、きっと尻尾を振って会いに行ったに違いない。

