「シーバー病は再発」の予防法はご存じですか?予後について医師が解説!

「シーバー病は再発」の予防法はご存じですか?予後について医師が解説!

シーバー病とは、踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)とも呼ばれる病気であり、男児に多くみられる病気です。ひどい場合は、歩いただけでも痛むことがあります。

また、ひどい場合は踵骨の血流障害が起こる可能性があり、早期治療が必要となります。そのためにも、病気の原因や症状などを把握して早期の発見が大切です。

そこで本記事では、シーバー病とはどのような病気かをご紹介します。シーバー病の治療後の予後についても詳しく解説するので参考にしてください。

※この記事はメディカルドックにて『「シーバー病」の症状・原因・どのくらいで完治するかご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

甲斐沼 孟

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

シーバー病の予後について

家族足

シーバー病が再発することはありますか?

再発することはあります。特に運動後だけでなく、普段の歩行においても痛みを感じるようなケースであれば、歩行時の姿勢が悪いことでかかとに負担がかかっている可能性が高いです。そのため、一時的に治って痛みがなくなっても再発する可能性が考えられます。再発防止のためにも、先述紹介したような、靴にインソールなどの装具を入れて普段から予防を行いましょう。

シーバー病はどのくらいで完治しますか?

シーバー病の治療期間は、個人差があります。早期に発見でき、早く治療や予防ができるようなケースであれば1カ月~2カ月程度で回復する場合もあります。しかし、長期化するケースは多いです。自覚症状が少ないことで、周囲も気づかず、受診せずに運動を続けてしまうことも多いためです。そのため症状が長引いてしまい、状態によっては長期的な治療を必要とするケースもあります。レントゲンで回復を確認しながら、少しずつリハビリを行う必要があるため、そのような場合は完治まで1年~数年程度かかる可能性があります。

最後に、読者へメッセージをお願いします

シーバー病は、特に10歳前後の男児に多い病気です。過度な運動などを原因として、誰しも起こる可能性があります。子供のかかとの骨は、成長途中であるため、姿勢が悪いままでのスポーツなどの影響を強く受けてしまいます。
また、強い力が加わらなくても、継続的に力が加わることで変形してしまうケースも少なくありません。そのため、正しい骨の知識や予防方法を把握しておき、普段から発症しないように注意することが大切です。子供は自覚症状があっても、無理に運動を続けてしまうことがあります。発見が遅れると、その分治療にも時間がかかる可能性があるため、周囲も気づけるようにしてスポーツをさせましょう。

編集部まとめ

大人足
シーバー病は、子供の成長に伴って誰しも起こる病気です。男児に多いですが、過度な運動が原因であるため、女児も十分可能性があります。

しかし、子供は多少の痛みがあっても、受診せずに無理に運動を続けてしまうケースも珍しくありません。

そのため、発見や受診が遅れて、治療が長期化するケースも多いです。自覚症状から気づくだけでなく、周囲もしっかりと様子をみて気づけるようにしましょう。

そのためにも、しっかりと事前に知識を備えておくことが大切です。詳しい予防方法やセルフケアの方法を把握して、発症しないようにしましょう。

具体的な治療方法や予防方法などでお悩みの方は、専門の医療機関に相談してみましょう。

参考文献

子どものためのスポーツ健康手帳

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。