群発頭痛発症のリスクを上げやすい食べ物
アルコール類
アルコールは、血管を広げる強い作用を持っています。群発頭痛は目の奥の血管の広がりや炎症が関わっているため、アルコールを摂取すると、ほぼ確実に頭痛発作が誘発されます。群発期には、たとえ少量でも発作を引き起こす可能性があるため、絶対に控えましょう。
加工肉(亜硝酸塩)
ハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉には、保存料として亜硝酸塩(あしょうさんえん)や硝酸塩(しょうさんえん)が含まれています。これらの成分は血管を広げる作用があり、頭痛を誘発する可能性があります 。
熟成チーズ、チョコレート(チラミン)
熟成されたチーズやチョコレートには、血管に影響を与えるチラミンという物質が含まれています。チラミンは血管を一度縮ませた後、その反動で広げる作用があり、この血管の動きが頭痛を誘発すると考えられています 。
グルタミン酸ナトリウム(MSG)含有食品
グルタミン酸ナトリウム(MSG)は、血管を広げる作用により頭痛を誘発する可能性があります。醤油、肉を柔らかくする調味料、加工食品、中華料理の調味料などに含まれており、群発頭痛患者の約15%がMSGによって発作が誘発される経験があると言われています。
カフェインを含む飲料
適量のカフェインは頭痛を和らげる効果がある一方で、摂りすぎたり、急に飲むのをやめたりすると頭痛を誘発する可能性があります。コーヒー、紅茶、エナジードリンクなどの摂取は適量に留め、急激な変化は避けることが重要です。
「群発頭痛の原因」についてよくある質問
ここまで群発頭痛の原因などを紹介しました。ここでは「群発頭痛の原因」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
群発頭痛はスマホの使い過ぎで発症することはありますか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
スマートフォンの使いすぎが直接的に群発頭痛を発症させることはありませんが、間接的な影響は考えられます。
スマートフォンから出るブルーライトは、視床下部の体内時計(サーカディアンリズム)に影響を与える可能性があります。特に夜間のスマートフォンの使用は、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌を抑え、睡眠の質を低下させることが知られています。
群発頭痛は視床下部の機能異常と密接に関係しており、体内時計の乱れが発作を引き起こすきっかけになる可能性があります。また、スマートフォンの長時間の使用による眼精疲労も、頭痛を引き起こす要因となることがあります。
ただし、これらは群発頭痛の根本的な原因ではなく、もともと発症しやすい体質の人において、発作の引き金となる可能性があるという理解が適切です。群発頭痛の予防のためには、規則正しい睡眠習慣を保ち、夜間のスマートフォンやパソコンの使用を控えることが推奨されます。

