良好な関係のために今必要なこと
今回のXでの大議論は、多くのカップルや夫婦にとって、「パートナーが感じていること」を深く理解し、関係を見直す大きなきっかけとなりそうです。
寄せられた意見から導かれるのは、コミュニケーションの欠如こそが、女性の痛みを放置し、義務感を生み出しているという点です。良好な夫婦関係を築くためには、まず、痛みの種類、体調、感じていることをオープンに話し合う習慣をつけることが不可欠です。特に女性側は、痛みを「少し不快」と誤魔化さず、正直に伝える勇気が求められます。その上で、男性側が女性の身体の仕組みや状態を理解し、「痛む前提での配慮」を怠らないことが重要です。また、子宮や骨盤の痛みを訴える声も多く寄せられているため、痛みが続く場合は我慢せずに婦人科で専門家へ相談することも推奨されます。
セックスは、単なる肉体的な行為ではなく、夫婦間の絆と心の健康に関わる大切な要素。今回の議論を通じて、痛みを隠さず、お互いの状態を思いやりながら、真の相互理解に基づいた関係を築くことが、今、強く求められています。
(※1) 性交時疼痛の有病率については、日本排尿機能学会での報告や国際的な疫学調査(8~22%)など複数のデータに基づく。オーガズム格差については、ジャパン・セックスサーベイをはじめとする国内の性意識調査や海外の性科学研究などで広く確認されている傾向を指す。
(LASISA編集部)

