ハナさんは、子煩悩な夫・リョウさんと年長さんの娘・モモちゃんと3人家族。近所に義母が住んでいます。
度々ハナさん宅へ来る義母はモモちゃんの遊び相手になり、嫁であるハナさんにも気を遣ってくれる、ありがたい存在。少々の気になることには目をつぶっていますが、唯一気になるのは義母がモモちゃんに強いる「パパにおかえりのチューして」です。
ある日、モモちゃんから「もうパパにチューしたくない」と告白されたハナさん。後日チューを断ると、義母はモモちゃんの気持ちを軽視し、絵本やおもちゃをだしに追い詰め始めました。ハナさん夫婦が止めに入ると「子どもに甘い。ワガママになる」と怒り、義母は帰ってしまいます。
義母との関係性とモモちゃんの気持ちの間で悩むハナさんは、ママ友たちに相談。おかげで「モモちゃんの気持ちを優先すべき」ということに気付けたのでした。
子どもが思い詰めていたことを痛感
私は、ママ友たちと話を終えた後、モモを迎えに行きました。







ふいにモモちゃんから「やっぱりパパにチューする」と言われて驚くハナさん。
聞くと、モモちゃんがチューを断った日に、義母から言われた「おませさん!」「パパが寂しがる」という言葉が深く残っていたようです。
モモちゃんは悪くないこと、嫌なことはしなくていいことを説くハナさん。
「チューしなくても、パパとモモは仲良しでしょ?」
というハナさんの言葉で、モモちゃんには笑顔が戻ったのでした。
たった5歳の子どもがここまで思い詰めるとは……。いくらお世話になっている義母の望みであっても、やはりモモちゃんが嫌がることの強要は許されることではなかったとはっきりしましたね。
モモちゃんは気持ちにフタをすることなく、ハナさんへきちんと話すことができて本当によかったです。毅然とした態度で義母と向き合う覚悟をしたハナさん。義母にモモちゃんの気持ちを理解してもらえるよう話せるといいですね。
次の話を読む → 著者:マンガ家・イラストレーター あさのゆきこ
