ママが知っておくべき、男のコの【おちんちん】の話 vol.3
第3回となる今回は、ちょっと気になるけれど誰に聞けばいいのかわからない、“男のコあるある”にまつわるリアルなお悩みに対して、医師がやさしく誠実に向き合ってくれました。
ある日、息子に「赤ちゃんってどうやってできるの?」と聞かれた。ふいを突かれた母は、一瞬言葉を失う。だけどその戸惑いの奥には、「いつかは話さなくちゃ」という気持ちがずっとくすぶっていた。 “性”という言葉を前にすると、つい身構えてしまうけれど、それは命や身体のこと、そして大切な人との関係を学ぶ入り口でもある。わかっているようで、誰にもちゃんと聞けなかった、“男の子と性の話”。そんな“話したいけど話せない”親のために、“あそこ”のことをきちんと語れる、数少ない大人のひとり──泌尿器科医であり『キレイにむけたね』(販売元・秀和製薬)も展開する平山和秀先生に、真面目に、でもちょっと楽しく話を聞いてみました。
“性”という言葉の温度
性について語るというのは、たいていちょっとだけ勇気のいることだ。
その語感には妙な重さがあって、冗談にも真面目にもなりすぎてしまう。けれど、「性」とは、じつのところ、誰もが毎日静かに抱えている“からだとこころ”のことでもある。そして子どもは、ある日ふと尋ねてくる。「赤ちゃんってどうやってできるの?」と。その瞬間、親の心のどこかに小さなひるみが走る。
でもその問いこそが、親子の対話のドアをノックしているのだ。「性教育は、むしろ“早いほうがいい”と考えています」と平山先生は語る。「思春期を迎えてから性の話を始めるのでは、どうしても“避妊”や“性感染症”といった危機管理の話になりがちです。でも本来、性教育の第一歩は、自分の身体を知り、大切にすること。幼児期から、生活の一部として自然に始めていいのです」
たとえばお風呂の中で、「ここは大事な場所だから、やさしく洗おうね」と伝える。それはもう立派な性教育なのだ。

