近視を治療する方法はさまざまありますが、なかでも近年注目を集めているのがICL。角膜を削らず、また侵襲が少ない治療法として多くの人が選択し始めています。今回はICLとはどのような治療法なのかについて、きくな湯田眼科の湯田先生に話を聞きました。

監修医師:
湯田 健太郎(きくな湯田眼科)
浜松医科大学医学部医学科卒業、東京大学大学院医学系研究科修了。その後、横浜南共済病院、横浜市立大学附属病院、ハーバード大学医学部などで経験を積む。2021年、神奈川県横浜市に位置する「きくな湯田眼科」の副院長に就任。医学博士。日本眼科学会専門医。日本神経眼科学会、日本眼科手術学会の各会員。横浜市立大学附属病院眼科客員講師、日本大学医学部附属板橋病院眼科兼任講師。
編集部
ICLとはなんですか?
湯田先生
近視・遠視および乱視矯正を目的に開発された比較的新しい治療法になります。日本では2003年から臨床試験が開始され、臨床成績が良好であることから、2010年に国内において厚生労働省の認可を得ました。
編集部
どのような治療法ですか?
湯田先生
正確には有水晶体眼内レンズといい、文字通り目の中にレンズを埋め込んで、近視などを矯正する治療法です。有水晶体眼内レンズはさまざまな種類が存在しますが、後房(こうぼう)に埋め込むタイプの柔らかいレンズが一般的です。
編集部
もう少し詳しく教えてもらえますか?
湯田先生
目にある茶色い部分を虹彩といい、目の奥にあるラグビーボールのような形をした透明な組織を水晶体といいます。ICLは虹彩と水晶体の間にレンズを固定します。虹彩の裏側を後房といい、その部分に固定されるため外見的にはわかりません。
編集部
そのレンズを固定することで、どのような効果が得られるのですか?
湯田先生
近視や遠視のほか、乱視を矯正することができます。自由診療となりますが、視力の矯正に優れ、術後の見え方の質がよく、患者の満足度も高いことから現在、多くの人がICLを選択するようになってきています。
※この記事はMedical DOCにて<レーシックとの比較でわかる「ICL」 角膜を削らない治療を医師が解説【近年注目】>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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