「翼状片の手術」はどのような流れで行われる?術後の合併症についても解説!

「翼状片の手術」はどのような流れで行われる?術後の合併症についても解説!

翼状片手術の合併症

翼状片手術の合併症

翼状片手術にはどのようなリスクがありますか?

手術には多かれ少なかれリスクが伴いますが、翼状片手術はほかの眼の手術に比べても安全な手術とされています。それでも起こりうるリスクについて事前に知っておくことは大切です。リスクはいくつか考えられますが、適切な予防策と術後管理によってリスクを最小限に抑えることができます。医師の指示を守り、少しでも気になる症状があれば遠慮なく相談しましょう。
以下に起こりうるリスクを列挙します。

感染症
眼の手術ではまれに傷口から細菌感染を起こす可能性があります。

出血・充血
術後しばらくは結膜下出血といって白目の下に出血が起こり、目が赤く染まります。

再発
翼状片は再発しやすい病気として知られ、手術で取り除いても再び同じように結膜組織が角膜に伸びてくるケースがあります。

瘢痕(はんこん)
手術による傷が治る過程で瘢痕組織(傷跡)が残ることがあります。

ドライアイ
翼状片の患者さんは目の乾きやゴロゴロする異物感などのドライアイ症状を伴うことが少なくありません。

乱視・視力への影響
翼状片手術により角膜表面は滑らかさを取り戻し、多くの場合は乱視が改善します。ただし、翼状片が高度に進行して角膜を永久的に歪めていた場合、除去後も多少の乱視が残存したり角膜の透明度低下による視力障害が残る可能性があります。

翼状片リスクで起きやすい合併症を教えてください

翼状片手術におけるリスクは前述のとおりです。特に起こりやすいものとしては以下があります。

出血・充血

ドライアイ

翼状片の再発

出血や充血、ドライアイに関しては手術後の点眼薬などで症状が緩和することがほとんどです。しかし、翼状片の再発に関しては再手術が必要になるだけでなく、進行が通常よりも速く、手術の難易度も上がる恐れがあります。これら合併症は起こりやすいことを把握したうえで、翼状片手術を行うことが重要です。

翼状片手術の術後経過

翼状片手術の術後経過

翼状片手術の術後はどのような経過をたどりますか?

翼状片手術の術後の経過には個人差がありますが、多くの方は1〜2週間程度で日常生活に支障がない状態に落ち着きます。手術の際に使用した糸はとても細いため、抜糸までの間はまぶたを開閉したときにゴロゴロした違和感が残りますが、抜糸すればかなり軽減します。

抜糸以降は医師の指示にしたがって定期的に通院し経過観察を続けます。通常、術後数週間〜数ヶ月は経過を追い、再発の兆候がないかや視力の回復状況を確認します。特に、若い方や重症例では再発リスクがあるため、指示されたとおり通院を継続しましょう。

翼状片手術後の注意点を教えてください

術後しばらくは目の治癒を促すために以下のような点に気をつけてください。これらを守ることで、翼状片手術の合併症を減らし、その後の再発予防にも役立ちます。

点眼の継続
処方された点眼薬は指示どおりの回数・期間、きちんと使いましょう。

清潔の保持
目元を清潔に保つことも大切です。手術当日は顔や髪を濡らさないようにし、入浴や洗顔は控えて安静に過ごします。プールや温泉など不特定多数が利用する水場は感染リスクになるため医師の許可が出るまで避けてください。

アイメイク・コンタクトレンズ
アイメイクやコンタクトの使用は医師の許可が出てから行ってください。

激しい運動の制限
術後1週間程度は激しい運動や重労働は控えましょう。

UVカット・乾燥対策
翼状片の原因である紫外線や乾燥から目を守ることは再発予防にもつながります。外出時はサングラスやつばの広い帽子を着用し、直射日光やホコリ・風から目を保護してください。

翼状片の手術後に再発することはありますか?

前述のとおり、翼状片は手術をしても再発の可能性があります。特に術後半年〜1年程度は再発が起きやすい時期ですので、定期検診は必ず受けましょう。医師が経過良好と判断するまでは途中で通院をやめないようにしてください。

また、日常生活でも上記のUV対策を継続し、目を乾燥や刺激から守る生活を心がけることが大切です。万一、白目の組織がまた黒目に伸びてきた感じなど、再発の徴候が見られた場合は早めに眼科を受診してください。再発が小さいうちに追加治療を検討することで、大きくなってから再手術するよりも負担を軽減できる可能性があります。

配信元: Medical DOC

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