
大ヒットドラマ「ペントハウス」(2020~2021年)のユジンと、「紳士とお嬢さん」(2021年) のチ・ヒョヌが次期大統領夫婦役で共演するドラマ「ファーストレディ」。ドロ沼不倫劇を描いた「夫婦の世界」の政治版とも言われるほど陰謀と裏切りに満ちた同作だが、10月16日にLeminoで配信された第8話では、“ト・テフン特別法”の成立を巡り、激しく戦うヒョン・ミンチョル(ヒョヌ)の妻・スヨン(ユジン)と“シン秘書”ことシン・ヘリン(イ・ミニョン)がすさまじい怒りと絶望の演技を披露した。(以下、ネタバレを含みます)
■スヨンとヘリンの“女性同士の攻防”本格化
「ファーストレディ」は、韓国大統領に当選した夫・ミンチョルと、彼を長年支え続け、ファーストレディの座を手に入れるはずだった妻・スヨンの間で巻き起こる権力と愛、欲望の衝突と葛藤を描いた心理サスペンス。脚本家のキム・ヒョンワン氏が6年間の準備期間を経て執筆を完成させたという点でも注目を集めている作品だ。
大統領選に当選直後、スヨンに離婚を申し入れたミンチョル。そして裏でその離婚劇の糸を引いていたのは、ミンチョルの有能な秘書・ヘリン。この20年、亡き夫に着せられた汚名をそそぐため“ト・テフン特別法”の成立にすべてを懸けてきたヘリンは、同法案の成立を阻止しようと暗躍する野心家のスヨンを排除しようと画策する。そのことを知ったミンチョルに「二度と私の前に現れるな」と決別を宣言されても、ヘリンのト・テフン特別法案成立への情熱は変わらなかった。
一方スヨンも、ミンチョルの不貞をでっち上げるなど特別法案成立阻止に必死。続く第8話では、法案を成立させたいヘリンと成立させたくないスヨンがそれぞれの立場で強烈な戦いを繰り広げた。
■ヘリン、怒りのあまり奇行…
先に動いたのはヘリン。法案成立まであと少しというところで弱腰になったミンチョルに再度、特別法案成立への覚悟を問う。
だが、ミンチョルは「時間をくれ」と言うばかり。ヘリンは何かに取りつかれたかのように、スタッフたちの前で「このまま引き下がると思う?私が口を開けばヒョン・ミンチョル、あなたは一発で終わりよ!」と絶叫し、カン・ソンホ弁護士(カン・スンホ)を動かしてスヨンの元から重要な資料を盗み出させた。
だが、その資料が狙いに反してミンチョルの手に渡ると悔しさのあまり「特別法案は止めないでと何回も頼んだでしょう!」と涙した。

■切り札が奪われ…スヨンも絶叫!
一方スヨンは、法案成立阻止の切り札だった資料が金庫から盗み出されたことに気付くと、目を見開いて怒りのあまり絶叫。そして同じ頃、ミンチョルはト・テフン特別法最終採決を10分後に控え、最後の調整に動き始めた。
法案成立か、不成立か――。その瀬戸際で、それぞれの思いを抱いて感情を爆発させたスヨンとヘリン。社会現象化した「ペントハウス」で嫉妬心むき出しの女性同士の熾烈な戦いを演じたユジンはもちろん、「愛を抱きしめたい~屈辱と裏切りの涯てに~」(2016年)や「魔女は生きている~妻たちの復讐~」(2022年)といった復讐系ドラマで存在感を見せてきたミニョン演じるヘリンの絶叫と涙の演技も強烈だ。
「ファーストレディ」スタート時の会見でも、それぞれ競うように妖艶なドレス姿を披露していた2人。ストーリーも全12話のうち3分の2を過ぎ、いよいよ本編でもそれぞれの信念を懸けた女性同士の熱いバトルに突入していく。
韓国ドラマ「ファーストレディ」は、毎週水・木曜に新エピソードをLeminoで配信中。
◆文=ザテレビジョンドラマ部


