「ストレスによる耳鳴り」の正しい対処法・改善法は?
耳鳴り治療への第一歩は、耳鳴りが起きている原因を知ることです。ストレスの原因と向き合って対処することも重要です。
気になる耳鳴りを止める方法はある?
先程も述べた通り、耳鳴り自体は、正常な脳でも発生しうる信号の一つです。そのため、耳鳴り治療の目標として、音を完全に消し去ることは設定しません。たとえ耳鳴りが鳴っていても、それを苦痛に感じることなく、気にせず快適に過ごせるようになることを目標とします。解消法として、心地よい音楽などで耳鳴りから注意をそらす「音響療法」や、耳鳴りへのネガティブな考え方の癖を修正する「認知行動療法」などがあります。まずは耳鼻咽喉科で適切な診断を受けることが最も重要です。
ストレス緩和や耳鳴り予防におすすめの生活習慣とは?
ストレスの管理が不可欠です。十分な睡眠、バランスの良い食事、ウォーキングなどの適度な運動を心がけましょう。ぬるめのお湯にゆっくり浸かって体を温めたり、首や肩周りのストレッチをしたりすることも、心身のリラックスにつながるためおすすめです。
「ストレスによる耳鳴り」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「ストレスによる耳鳴り」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
ストレスが溜まると耳鳴りがしやすいです。早く治すにはどうしたら良いでしょうか?
小島 敬史(医師)
ストレス軽減と十分な休息が基本です。しかし、耳鳴りの背景に病気が隠れている可能性もあるため、まずは耳鼻咽喉科を受診しましょう。原因を特定することが早期改善につながります。耳鳴りの悪循環を断ち切るための専門的なアドバイスを受けることができます。
ストレスによる耳鳴りは自律神経の不調が原因でしょうか?
小島 敬史(医師)
「自律神経失調症」は医学的に確立された病名ではありません。しかし、一般的に「自律神経が乱れている」と言われるような、体調の悪さ、睡眠不足、疲れ、ストレスといった不調の状態では、脳の働きが不十分になったり、感覚が過敏になったりして、結果的に耳鳴りを感じやすくなる可能性は高いと考えられます。
ストレス過多で耳鳴りがするとき、何日以上続いたら病院を受診した方が良いですか?
小島 敬史(医師)
一晩しっかり寝ても改善しない場合や、耳鳴りのために日常生活に支障が出ている場合は、受診をお勧めします。特に、聞こえにくさやめまいを伴う場合は、日数にかかわらず早く受診してください。
睡眠不足で疲れていてめまいと耳鳴りがするときはまず休息を取るべきですか?
小島 敬史(医師)
まずは休息が必要ですが、症状が強い場合や改善しない場合は、メニエール病や突発性難聴などの可能性も考えられます。自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

