ビタミンCを過剰摂取すると現れる症状

吐き気、下痢、腹痛
ビタミンCは過剰摂取しても消化管からの吸収率が低下し、尿中に排泄される量が増えるため、健康被害は低いと言われています。
サプリメントで大量に摂取すると、人によっては、吐き気、下痢、腹痛の症状が現れることがあります。
腎蓚酸結石
健康な人が、ビタミンCを過剰摂取しても消化管からの吸収率が低下し、尿中排泄量が増えるため、健康被害は低いと言われていますが、腎機能障害がある人が、数gのビタミンCを摂取すると、腎蓚酸結石のリスクが高まると言われています。
ビタミンCの効率的な摂取方法

ビタミンCと一緒に摂取すると効果を上げる栄養素・食品
全身に酸素を運ぶ働きをする栄養素である鉄には、ヘム鉄と非ヘム鉄があり、植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」はそのままでは体内に吸収されにくいため、ビタミンCと一緒に摂取すると、鉄の吸収率が高くなります。
ほうれん草や小松菜のおひたしにゆずの果汁をかけたり、食後のデザートに果物を食べたりするなどが、おすすめです。
また、ビタミンEは体内で発生する活性酸素から身体を守る働きがありますが、役割を終えると、効力が弱まります。そこで、一緒にビタミンCを摂取すると、働きが弱くなったビタミンEをビタミンCが再び活性化させてくれるという働きがあります。
ビタミンCと一緒に摂取すると効果を下げる栄養素・食品
ビタミンCは水に溶けやすく熱にも弱いため、長時間水にさらしたり、茹でたりすると大幅に減少します。
野菜は新鮮なものや、旬のものを選ぶようにすると、ビタミンCの含有量が多いので効率よく摂取できます。
ビタミンCの効果を高める摂取タイミング
ビタミンCは水溶性のため、体内に蓄積されないので、朝昼夜の3回の食事でこまめに摂取することが大切です。空腹時に摂取すると、すぐに吸収され代謝されてしまう可能性があるので、食後に摂取することをおすすめします。
また、サプリメントなどで摂取される方も、食事と同じように朝昼夜の3回に分けて、こまめに食後に摂取することをおすすめします。
「ビタミンCの食べ物」についてよくある質問

ここまでビタミンCの食べ物などを紹介しました。ここでは「ビタミンCの食べ物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
ビタミンCが多く含まれているフルーツを教えてください。
曽田 久美子
アセロラには100gあたり1700㎎と多くのビタミンCが含まれていますが、傷みやすいため身近で手に入れにくい果物です。
身近で手に入れやすいものとしては、
キウイフルーツ(ゴールド)100gあたり140㎎
キウイフルーツ(グリーン)100gあたり71㎎
オレンジ100gあたり60㎎
グレープフルーツ100gあたり36㎎
など酸味のあるフルーツには比較的多くのビタミンCが含まれています。
また、
柿100gあたり70㎎
いちご100gあたり62㎎
に比較的たくさんのビタミンCが含まれています。
ビタミンCが多く含まれている飲み物を教えてください。
曽田 久美子
身近で手に入れやすいものとしては、
アセロラジュース(果汁10%)100gあたり120㎎
グレープフルーツジュース(濃縮還元)100gあたり53㎎
オレンジジュース(濃縮還元)100gあたり42㎎
青汁(ケール)粉末10gあたり110㎎
玉露(抽出液)100gあたり19㎎
煎茶(抽出液)100gあたり6㎎
などがあります。
毎日の食事時にお茶を取り入れてみると良いでしょう。ジュース類は糖分も多いので飲みすぎには注意が必要です。
まとめ
ビタミンCは気が付かないうちに不足して、なんだか食欲がない、倦怠感がある、などの症状が現れます。その時点で、食事の見直しに目をむけることができたら、その後の症状を防ぐことができます。鉄の吸収率をあげるなど、他の栄養素との相乗効果も期待できます。ストレスを感じることが多い時や、喫煙によってもビタミンCの消費は増加します。皮膚の状態や骨の状態など、色々なところで消費されるビタミンCは、生活を送る上でとても大切だということを少し意識するだけでも、摂取量は変わってくると思います。水溶性のビタミンなので、体に貯めておくこともできません。毎日の食事で摂取するように心掛けてみてください。
ビタミンCの多い野菜や果物が、冷凍食品としてスーパーやコンビニでも手に入りやすくなっていますので、手軽に利用してみても良いでしょう。
「ビタミンC」と関連する病気
「ビタミンC」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する病気
壊血病
動脈硬化心筋梗塞脳卒中がん
「ビタミンC」と関連する症状
「ビタミンC」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
毛髪や皮膚の乾燥
倦怠感食欲不振
筋肉の萎縮
貧血
参考文献
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(厚生労働省)
食品成分データベース(文部科学省)
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