「空腹時の胃痛と胃がん」についてよくある質問
ここまで空腹時の胃痛と胃がんについて紹介しました。ここでは「空腹時の胃痛と胃がん」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
空腹時の胃痛を感じる原因について教えてください。
齋藤 雄佑 医師
空腹時に胃が痛む原因として最も考えられるのは、胃酸の分泌によるものです。お腹が空いているときは、食べ物を消化するために分泌された胃酸が、胃の中に直接とどまりやすくなります。この強い酸が胃の粘膜を刺激することで、痛みを感じることがあります。特に、胃潰瘍や十二指腸潰瘍など、粘膜に傷がある場合は、その部分が強く刺激されるため、痛みが顕著に現れやすいです。
一方で、胃がんが進行して潰瘍を形成した場合にも、同様のメカニズムで痛みが生じる可能性があります。したがって、空腹時の胃痛が続く場合は、単なる胃酸過多と自己判断せず、一度は消化器内科を受診し、原因を正確に調べてもらうことが大切です。
編集部まとめ 空腹時の胃痛がある人はまずは検査を
本記事では、空腹時の胃痛と胃がんの関係性、胃がんの初期症状やなりやすい人の特徴、そして予防法について解説しました。空腹時の胃痛は、胃がんよりも胃潰瘍や十二指腸潰瘍でよく見られる症状ですが、胃がんの可能性を完全に否定することはできません。
胃がんの多くは、初期の段階では自覚症状がほとんどありません。そのため、症状がないうちから定期的に胃がん検診を受けることが、早期発見のためには非常に重要です。また、胃がんの最大のリスク要因であるヘリコバクター・ピロリ菌の検査・除菌や、減塩を中心とした食生活の見直し、禁煙といった予防策を実践することも大切です。
もし、胃の痛みや不快感、胸やけ、食欲不振など、気になる症状が続く場合は、決して自己判断で放置せず、速やかに消化器内科などの専門の医療機関を受診するようにしてください。
「胃がん」と関連する病気
「胃がん」と関連する病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
消化器科の病気
慢性胃炎萎縮性胃炎胃潰瘍十二指腸潰瘍ヘリコバクター・ピロリ菌感染
逆流性食道炎機能性ディスペプシア胃の不調は様々な病気のサインである可能性があります。症状だけで判断せず、専門医の診断を受けることが重要です
「胃がん」と関連する症状
「胃がん」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
みぞおちの痛み
胃もたれ胸やけ
吐き気食欲不振
黒い便(タール便)
原因不明の体重減少
これらの症状が複数当てはまる、あるいは長期間続く場合は、放置せずに医療機関で医師にご相談ください。
参考文献
胃がん(がん情報サービス)
機能性ディスペプシア(FD)ガイドライン(日本消化器病学会)
あわせて読みたい
- 「腹膜播種は完治」する?完治が難しい理由と治療法を医師が解説!
──────────── - 「腹膜播種の先進治療」はご存じですか?放置した際に現れる症状も医師が解説!
──────────── - 胃ろうをしないとどうなる?しなかった場合の影響や代替手段を解説します
────────────

