ボトックス治療で後悔しないために注意すべきことは?
編集部
施術を受ける前に、何を確認すべきですか?
本田 先生
治療は自費診療となります。ただし、費用だけで医療機関を選ぶのではなく、きちんとアフターケアをしてくれるかも確認しましょう。特に施術後、効果が今ひとつの場合には追加でフォローアップをしてくれるか、といったことは重要です。
編集部
ほかに確認すべきことはありますか?
本田 先生
そもそもボトックス注射が本当に自分に適しているか、医師としっかり相談しましょう。しわの種類や皮膚の状態によっては、ほかの治療の方が向いている場合もあります。また、使用する薬剤が正規品であるか、医師の経験が十分かもしっかり確認しましょう。
編集部
施術を受けた日は何に気をつければよいですか?
本田 先生
当日は、激しい運動、長風呂、マッサージ、飲酒などを避けましょう。これらによってボトックスの効果が落ちることがあります。また、薬剤を定着させるために最低でも施術後4時間は横になったり、うつ伏せになったりしないようにしましょう。患部を強くこすったり、もんだりする行為も治療効果を損ねてしまうので気をつけましょう。
編集部
ボトックス注射は誰でも受けられますか? 受けてはいけない人は?
本田 先生
妊娠中や授乳中の女性、神経筋疾患のある人、ボツリヌストキシンにアレルギーがある人は基本的に施術できません。また、すでにほかのクリニックでボトックス注射やフィラー注射を受けている場合は、施術歴をしっかり伝えてもらうことが重要です。
編集部
後悔しないために、医師選びのポイントは?
本田 先生
「自然な表情を保つために、どこに、どれだけの量を注射すべきか」を見極めるには、顔の筋肉構造や表情バランスに対し、深い理解を持っていることが必要になります。そのために大切なのは、医師の技術や実績、症例写真、カウンセリングの丁寧さ、アフターフォローの有無をしっかりチェックすること。納得のいくクリニックを選ぶようにしましょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
本田 先生
しわ治療の効果は個人差が大きいため、初回は「控えめ」「慎重」が基本だと考えます。少量から開始し、打つ量と部位を細かく調整したうえで、約2週間後に必ず経過を確認し、しわが残る箇所や効果が不十分な部位にのみ追加する。この二段階のアプローチをおこなってくれるクリニックを選びましょう。初回から過度に注入すると、「不自然さ」の原因になります。また、ボトックスは治療を継続すると、目的の筋肉の過剰な動きが抑えられ、表情じわが刻まれにくい状態が“くせづく”ようになります。その結果、効果の持続期間は徐々に延び、日常の表情は自然なまま、しわのない滑らかな印象を長く保ちやすくなります。満足度はとても高い治療なので、もししわで悩んでいる人は、ぜひ医師にご相談ください。
編集部まとめ
ボトックスに興味はあっても、表情が不自然になるのではないかなど不安を感じている人も多いはず。その場合に大事なのは医師選び。アフターケアが充実している医療機関を選び、納得のいく治療を受けるようにしましょう。

