食事後の「血糖値の基準値」はいくつかご存じですか?医師が徹底解説!

食事後の「血糖値の基準値」はいくつかご存じですか?医師が徹底解説!

血糖値の基準値とは?メディカルドック監修医が血糖値の基準値などを解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「血糖値の基準値」はご存知ですか?正常範囲はどれくらいなのか医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

木村 香菜

監修医師:
木村 香菜(医師)

名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。

血糖値とは?

血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度のことを指します。膵臓で作られるインスリンというホルモンが血糖値を一定に保っています。
健康診断での血糖値の項目は、空腹時の血糖値(FPG)と、最近1〜2ヶ月ほどの血糖値を評価するHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の2つが一般的です。
今回の記事では、血糖値の正常値や、高くなるあるいは低くなる理由について詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

血糖値の基準値

血糖値の基準値は、人間ドック・予防医療学会の判定区分では以下のように区分されています。成人と小児でも基本的に基準値は変わりませんが、糖尿病のコントロールに際しては多少違いがあります。

成人の血糖値の基準値

正常値はFPG 99mg/dL以下かつHbA1c 5.5以下です。
FPG 126mg/dL以上かつHbA1c 6.5以上の場合は糖尿病の疑いがあります。そのため、精密検査を受ける必要があります。
糖尿病の方の場合、合併症予防の観点からの血糖コントロール目標値は7.0%未満、FPG130mg /dL未満、食後2時間血糖値180mg/dLとされています。

小児の血糖値の基準値

小児の血糖値の基準値も、基本的には成人と変わりません。
小児期・思春期および若年成人(25歳未満)の方の糖尿病の場合、成人のものに少し追加される形となります。血糖コントロール目標値は7.0%未満、FPG70〜130mg /dL未満、食後2時間血糖値90〜180mg/dL、就寝前血糖80〜140mg/dLとされています。
より小さなお子さんになればなるほど、重症な低血糖を避けることが第一目標となります。その点が、成人の目標値との違いと関連しています。

食後の血糖値の基準値

食事をすると、栄養素の一つである糖が腸から吸収され、血液中の血糖値が高い状態になります。食後の血糖値がどれくらいなのかを測るための検査としては、ブドウ糖負荷試験(oral glucose tolerance test:OGTT)があります。
OGTTの2時間値が140mg/dL以下は正常、200mg/dL以上では糖尿病の疑いがあるとされます。

配信元: Medical DOC

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